ジャニベク・アリムハヌリは、指名挑戦者アナウエル・ンガミセンゲとの第5ラウンドTKO勝利をSNSで懐かしみながら振り返る一方で、WBO・IBF統一ミドル級王者として次戦の発表を辛抱強く待ち続けている。
彼がカザフスタンの首都アスタナで凱旋試合を行ってから、すでに3か月半が経過している。そこは、2016年五輪出場後、プロ2戦目を戦って以来、およそ8年ぶりの地だった。
その後、アリムハヌリ(17勝0敗、12KO)はアメリカで徐々に名を上げ、世界王座を獲得・統一・防衛し、予想外のオーストラリア遠征も経験したが、満足のいく結果には至っていない。
彼の戦績は見た目ほどの内容ではなく、悲願である四団体統一に向けた具体的な一歩を踏み出すどころか、試合間隔の空きや一方的なマッチメイクが続き、多くの批評家は「中堅相手に停滞している」と指摘している。
3年前の急遽実現した対戦から再戦を熱望するデンゼル・ベントリーの動きは、サウスポー王者が直面する問題の象徴でもある。中量級の頂点に変化が求められる中、リスクを取って挑もうとする選手は少ないのが現状だ。なお
、WBOは今月、ベントリーに対しエンドリー・サアヴェドラとの最終挑戦者決定戦を行うよう指令を出している。
ジャニベクは以前『ザ・リング』のインタビューで、「競争力のあるビッグマッチを実現させるためなら」、最近ハムザ・シーラズが行ったように、
168ポンド級(スーパーミドル級)への転級も辞さない姿勢を示していた。彼は当初、11月22日に開催予定の「ザ・リング・ナイト・オブ・チャンピオンズ」で、
カーロス・アダメス(24勝1敗1分、18KO)とのWBO・IBF・WBC統一戦を視野に交渉を進めていたが、その後、アダメス陣営との交渉は途絶えてしまった。
サウジアラビア・リヤドで開催される「リヤド・シーズン」の責任者トゥルキ・アル・シェイクは、最近『Tha Boxing Voice』に出演した際、ジャニベク・アリムハヌリ対カーロス・アダメス戦の実現可能性について質問を受けた。
この一戦は、デビッド・ベナビデス対アンソニー・ヤードがメインを飾る豪華イベントの一部として計画されていた。「彼(アダメス)は私の時間と統一戦のチャンスを無駄にした。私は彼に対して寛大で良いオファーを出したが、彼は4~5日も返事をせず、細かい点ばかり気にしていた。私は理解できなかったので、そのオファーを撤回した。ジャニベクに問題はない。問題なのはアダメスだ」とアル・シェイクは語った。
「彼は我々のパートナーであるルイス・デ・クーバスに対しても交渉を難航させている。これは彼の過ちであり、修正しなければリヤド・シーズンに彼の居場所はないだろう。」
アダメスはベナビデスと同様にプレミア・ボクシング・チャンピオンズ(PBC)と提携している現役王者の一人であり、2021年に同団体と複数年契約を結んで以降、PBC以外の興行には出場していなかった。例外は、今年2月にハムザ・シーラズと引き分けた12ラウンド戦である。
アダメスは現在31歳で、ここ3年間は年に1試合しか行っておらず、WBCからは無敗のカザフスタン人メイリム・ヌルスルタノフ(20勝無敗、11KO)との王座防衛戦を義務付けられている。しかし、5月に交渉期限が延長された後、話し合いは途絶えている。
近頃のアダメスはSNS上での発信を強めており、スーパーミドル級デビュー戦で
エドガー・ベルランガに勝利したハムザ・シーラズとの再戦を求める発言から、昨年検討されたものの実現しなかったデビッド・ベナビデス(ルイス・デ・クーバスがマネージャー)との契約交渉の内幕まで明かしている。
さらに彼は、4階級制覇王者テレンス・クロフォードとのスパーリング映像も公開している。クロフォードは、9月13日に
スーパーファイトで4団体統一王者カネロ・アルバレスとの新階級デビュー戦に臨む予定だ。