12月第2週の週末は3大陸で激戦が続き、世界タイトルが2つ入れ替わったほか、各地でランキング入り選手たちが評価を動かす勝利を挙げた。
ノエル・ミカエリアンは
ロサンゼルスで、3階級制覇王者バドゥ・ジャックに12回判定勝ちを収め、WBCクルーザー級王座を奪還した。敗れた42歳のジャックは、初対戦から7カ月後の再戦を終え、引退の可能性を考える立場となる。
一方メキシコシティでは、
ホセ・サラスが7回TKOでランディレ・ングゼケを下し、IBFバンタム級王座を獲得した。この王座は、『ザ・リング』PFPランキング7位の中谷潤人が返上したもので、
中谷は12月27日にセバスチャン・ヘルナンデス戦で122ポンド級デビューを果たす。Ringライトヘビー級ランキング7位の挑戦者
イマム・ハタイエフは、
7月にデビッド・モレルに判定負けを喫した後、元タイトル挑戦者アダム・ダイネスを3回でストップし、白星に返り咲いた。 一方、元IBF世界フェザー級王者でRingフェザー級ランキング5位の
ルイス・アルベルト・ロペスは、メヒカリで行われた一戦でミゲル・アレバロ・メヒアを一方的に痛めつけ、同じく3回ストップ勝ちを収めた。
同じ興行では、新たにWBOライト級王座に就いたアブドラ・メイソンの次戦相手が、
ジョー・コルディナがガブリエル・フローレスに粘り強い判定勝ちを収めたことでほぼ固まった一方、元WBCフェザー級女王のスカイ・ニコルソンは、122ポンド級で
元世界王者ユリアーン・ルナ・アビラを10回判定で下し、暫定世界王座の栄冠を手にした。
前夜にドバイで行われたムラト・ガシエフが
クブラト・プレフを一撃KOで下して獲得したWBAヘビー級レギュラー王座が大きな注目を集めた。
スクロールして、3階級にわたる各動きを確認してほしい。
※太字・イタリックは階級内での変動を示す。
クルーザー級
ミカエリアンは2ランク上昇して4位となり、ジャックは200ポンド級での初黒星、ならびに2019年にライトヘビー級で12回判定負けを連続で喫して以来の敗戦を受け、6位へ後退した。
王者 ジェイ・オペタイア(オーストラリア)29勝0敗0分(23KO)
1 ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)48勝1敗0分(30KO)
2 クリス・ビラム=スミス(英国)21勝2敗0分(13KO)
3 ミハル・チェスラク(ポーランド)28勝2敗0分(22KO)
4 ノエル・ミカエリアン(アルメニア)28勝3敗0分(12KO)
5 ライアン・ロジッキー(カナダ)20勝1敗1分(19KO)
6 バドゥ・ジャック(スウェーデン)29勝4敗3分(17KO)
7 レオナルド・モスクエア(フランス)17勝0敗0分(10KO)
8 ロビン・シルワン・サファル(スウェーデン)19勝0敗0分(13KO)
9 ヴィダル・ライリー(英国)13勝0敗0分(7KO)
10 ブランドン・グラントン(米国)21勝3敗0分(18KO)
ミドル級
統一王者でランキング1位の
ジャニベック・アリムハヌリは、今月予定されていたエリスランディ・ララとの3団体統一戦を前に
禁止物質メルドニウムの陽性反応が出たため離脱となり、その結果、WBC王者カルロス・アダメスが新たな階級のトップに立った。
シェーン・モズリー・ジュニアに12回判定勝ちを収めたばかりのWBC暫定王者ラモスが10位に新たにランクインし、それに伴い他の選手はすべて一つずつ順位を上げた。
王者(空位)
1 カルロス・アダメス(ドミニカ共和国)24勝1敗1分(18KO)
2 ヨエンリ・エルナンデス(キューバ)9勝0敗0分(8KO)
3 エリスランディ・ララ(米国)32勝3敗3分(19KO)
4 コナー・ベン(英国)24勝1敗0分(14KO)
5 トロイ・アイズリー(米国)15勝0敗0分(5KO)
6 エティノサ・オリハ(イタリア)21勝0敗0分(9KO)
7 アーロン・マッケンナ(アイルランド)20勝0敗0分(10KO)
8 オースティン・ウィリアムズ(米国)19勝1敗0分(13KO)
9 クリス・ユーバンク・ジュニア(英国)35勝4敗0分(25KO)
10 ヘスス・ラモス・ジュニア(米国)24勝1敗0分(19KO)
バンタム級
12月6日に堅実な相手エルラン・ゴメスを4回試合ストップで下したものの、元世界王者
ジェイソン・モロニーは118ポンド級ランキングから外れ、新たにランクインしたIBF王者サラスが7位に座った。これにより、彼以下の選手はすべて一つずつ順位を下げた。
王者(空位)
1 堤 聖也(日本)12勝0敗3分(8KO)
2 クリスチャン・メディナ(メキシコ)26勝4敗0分(19KO)
3 井上 拓真(日本)21勝2敗0分(5KO)
4 西田 凌佑(日本)10勝1敗0分(2KO)
5 比嘉 大吾(日本)21勝3敗3分(19KO)
6 アントニオ・バルガス(米国)19勝1敗1分(11KO)
7 ホセ・サラス(メキシコ)17勝0敗0分(11KO)
8 武居 由樹(日本)11勝1敗0分(9KO)
9 増田 陸(日本)9勝1敗0分(8KO)
10 那須川 天心(日本)7勝1敗0分(2KO)