ロサンゼルス発 —
5月にライアン・ガルシアに判定で圧勝したロランド・“ローリー”・ロメロは、自身の影響力が復活したことを実感し、その立場を楽しんでいる。
現在のところ、ローリーは無理をせず、ウェルター級戦線の再編成を静観している。彼はWBA世界ウェルター級のセカンダリータイトルを保持しており、統一王者かつ『ザ・リング』誌の王者である
ジャロン・エニスが
154ポンド級に転向し王座を正式に返上すれば、正規王者への昇格が見込まれている。ロメロ(17勝2敗、13KO)もまた、46歳の
マニー・パッキャオが7月19日にWBCウェルター級王者
マリオ・バリオスに挑む
復帰戦を注視している一人だ。
「勝っても負けても、パッキャオはレジェンドだし、俺は彼と戦ってみたい」とロメロは『ザ・リング』のインタビューで語った。「バリオスとはずっと仲がいいから、彼とは戦いたくない。だからこそ、バリオスにはパッキャオに勝ってほしいんだ。」
「バリオスは本当に体が大きい。パッキャオはスピードがあるけど、バリオスがタイミングを合わせさえすればいい。パッキャオはいろんな予想外の角度から速いパンチを出してくる。でも飛び込む癖があるし、2012年にフアン・マヌエル・マルケスが彼をノックアウトしたときのことを思い出してみてよ。」
ロメロはまた、自身がかつて敗れた相手である
アイザック・クルスが登場する、パッキャオ対バリオス戦のアンダーカードにも言及した。クルスは2月の激戦で10回戦の判定勝ちを収めた
アンヘル・フィエロとの再戦に臨む。
「クルスは(俺に勝ってから)何をしたっていうんだ?
ホセ・バルエンセラに負けたじゃないか。ピットブル・クルスはクズだよ」とロメロは語った。「あのときは完全に俺の調子が悪かった。クルスはその日たまたま調子がよかった――ボクシングってそういうもんだ……俺は最初の試合はフィエロが勝ってたと思ってる。再戦がどうなるかは分からないけどな。」
クルスは2024年3月、ロメロを8回TKOで下し、ロメロが10カ月前に
イスマエル・バロッソ戦で物議を醸して獲得したWBA世界140ポンド級王座を奪取。ロメロにとってはプロキャリア2度目の敗戦となった。なお、ロメロの無敗記録は、2022年5月に
ジャーボンテイ・デービスとのタイトル戦で6回KO負けを喫し、14連勝でストップしている。
WBAライト級王者ジャーボンテイ・デービスは、今年3月のラモン・ローチ・ジュニアとのマジョリティ・ドローを受け、
8月16日に予定されている再戦に向けて準備を進めている。ロメロは、かつてのライバルであるデービスが今回の再戦でリベンジを果たし、無敗のまま王座を守ると見ている。
「正直、あの試合には全く興味がない」とロメロは語った。「あの試合で、物議を醸したダウン以外に何か記憶に残ってるか?もしかするとタンク(デービス)はしっかり準備できていなかったのかもしれないし、ローチは彼のことをよく知っていたのかもしれない。けど、あの試合には特筆すべき場面なんてなかった。だからこそ引き分けが妥当だったんだ。どちらが勝ったとも負けたとも言えない内容だったよ。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング』誌の主任ライター。X(旧Twitter)およびInstagramでは @ManoukAkopyan をフォロー。