30歳のヘビー級であるワードリーは、2018年からホワイトにマネジメントされており、キャリアの立ち上がりに苦しんでいた自分にチャンスを与えてくれた「ボディ・スナッチャー」に感謝している。
しかしワードリーは、ホワイトにマネジメントされながらもベン・デイビソンに師事する唯一の選手であり、そのためイタウマのジムメイトでもある。イタウマは37歳のホワイトと、土曜日にサウジアラビア・リヤドの
ANBアリーナで行われるDAZN PPVのメインイベントで対戦する。生後まだ2か月の赤ん坊がいるワードリーは、現地には行かずソファで観戦する予定だが、両者への複雑な思いがこの試合を難しくしていると認めている。
「今回は板挟みで尻にトゲが刺さったような気分だ」とワードリーは『
ザ・リング』誌に語った。「自分にとっては“負けても負け”という表現が一番しっくりくる。
「でも結局、自分はボクシングファンだし、これは素晴らしいカードだ。さまざまな理由で興味深い試合だから、とても面白く観られると思う。
「2人とも大事な仲間だが、望むのは両者が健康でリングを降り、そして本当にその夜のベストマンが勝つことだけだ。論争や、この魅力的な試合を台無しにするようなことがないことを願っている」
41歳の彼はこの対戦を断り、後に、ディリアン・ホワイトはチャタム(ケント)出身のヘビー級逸材に
「ひどく打ちのめされるだろう」と語った。しかしホワイトは、この約3年間で目立たない勝利が2つしかないものの、世界ヘビー級タイトル戦線へ復帰する好機だと見て、この試合を即座に受けた。ワードリーにとって、それは驚きではなかった。
「ディリアンはいつもそうだ」とワードリーは言う。「彼は何事にも臆したことがないし、俺も同じだ。それが彼が俺に植え付けた考え方だ。自分を信じ、チャンスが目の前にあるなら、つかんで飛び込めということだ。
これまで対戦を断った相手は一人もいない。それは彼と肩を並べ、彼から『このチームの一員ならチャンスは逃すな』と言われてきたからだ。俺たちは“ノー”とは言わない。その言葉は辞書にない。前進し、戦い、動き続け、やり切る。
彼はその姿勢の提唱者であり、先頭に立つ存在だ。モーゼスを恐れて逃げる者もいる中で、ディルの性格を証明している。彼は『自分には自信も経験も実力もある。この試合に臨み、自分がどこまで行けるか確かめる』と言っている」
イタウマ(12勝無敗、10KO)はプロでわずか25ラウンドしか戦っていないが、元英国王者かつWBC暫定ヘビー級王者のホワイトを相手に、この勢いを維持すると予想されている。
「面白いよな。ディリアンには豊富な経験と実績があるのに、多くの人は彼がしばらく試合から離れていたことや、ここ2戦の相手レベルを理由に予想しているようだ」とワードリー。
「彼が本当に自分を試し、限界を押し上げるための適切なテストにはなっていなかったが、今回は間違いなく気合を入れて臨むはずだ。
相手が危険だとわかっている時は、スイッチが入ってギアが上がる。ディルがその状態になった時の姿は見てきたが、37歳になった今、それをまだ引き出せるかどうかが問題だ。
自分は前回の試合以降ジムには行っていないので、モーゼスや他の誰の姿も見ていない。ただ、ベンに話を聞いたところ、モーゼスはとても良い状態で調子も上がっているそうだ。非常に興味深い試合になりそうだ」