ニューヨーク ──
デビン・ヘイニーは水曜夜、屋内でサングラスをかけて登場したが、
ホセ・ラミレスを倒した先に待つものをしっかりと見据えていた。
元ライト級4団体統一王者のヘイニーは、金曜夜タイムズスクエアでのラミレス戦を突破すれば、雪辱のチャンスを手にすることになる。ヘイニーにとって最も重要な試合は、同じく金曜夜にリング誌主催「餓狼伝説:City of the Wolves」興行のメインイベントでロランド「ロリー」ロメロと対戦するライアン・ガルシアが勝利することも条件となる。
マンハッタンセンターで一般公開された記者会見では、ガルシアのファンが声を張り上げていたが、石のような表情のヘイニーは意に介さなかった。
「ブーイングしようが歓声を上げようが関係ない。ただの雑音だ。ただの雑音だ。金曜にホセ・ラミレスを片付けたら、その後はライアン、お前の番だ。それだけだ」とヘイニーは語った。
その後、デビンの父でありトレーナー兼マネージャーのビル・ヘイニーが、ガルシアの
ドーピング検査(ボランタリー・アンチドーピング協会管轄)をめぐって疑問を呈した際、ガルシアは激昂した。
ヘイニーとガルシアはともに26歳。ガルシア(24勝1敗、20KO、1無効試合)は、2024年4月にブルックリンのバークレイズセンターで行われた12回戦で、ヘイニー(31勝0敗、15KO、1無効試合)から3度のダウンを奪い、マジョリティ判定勝ちを収めた。この試合はガルシアにとって2024年4月の12回戦での勝利だったが、試合後の禁止薬物オスタリンの陽性反応により無効試合とされる。
DraftKingsでは、ガルシア(9-1)およびヘイニー(12-1)の勝利が濃厚と予想されており、両者のウェルター級戦はDAZNペイパービュー(米国価格59.99ドル)の一環として行われる。金曜夜に両者が勝利すれば、リマッチは10月頃に行われる予定だ。
ラミレス(29勝2敗、18KO、カリフォルニア州アベナル出身)は、前戦でアルノルド・バルボサ・ジュニア(32勝0敗、11KO)に敗北。このバルボサは金曜夜、リング誌およびWBOスーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(21勝1敗、13KO)に挑戦する。32歳のラミレスは、近年苦戦してきたスーパーライト級のリミットではなく、契約キャッチウェイトの144ポンドでの試合となる今週、自身の調子が良いと感じている。
「彼が非常に優れたファイターだというのはわかっている。優秀なファイターだ。偉大なファイターだ。でも5月2日金曜、デビン・ヘイニーを倒す。最高のホセ・ラミレスを見せる。そして最高の章はこれからだ」とラミレスは語った。
2012年ロンドン五輪米国代表のラミレスは、バルボサと元スーパーライト級4団体統一王者ジョシュ・テイラーに判定負けしたのみ。
バルボサは2023年11月16日、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナでラミレスを完勝で下した。スコットランド出身のテイラーは当時17勝無敗で、2021年5月にラスベガスのバージンホテルズでラミレスを2度ダウンさせ、4団体統一王者となった。
「最後にニューヨークで試合した時は世界王者になった。ニューヨークにはいい予感がある」とラミレスは、2018年3月にアミール・イマムを判定で下した試合を振り返った。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@idecboxingで連絡可能。