ブライアン・ノーマン・ジュニアは、何度もハイライト級のノックアウトを披露してきた。しかし、デビン・ヘイニーに言わせれば、それは相手のレベルを見れば当然のことだという。

誰に対しても、特にヘイニーに対して苛立つような態度を見せるのは、ノーマンのスタイルではない。両者は11月22日、サウジアラビア・リヤドで開催される「Ring IV」で拳を交える予定だ。しかしその前に、WBOウェルター級王者であるノーマンには、なぜヘイニーやその他の人々が自身の戦績をことさら分析し、批判し、厳しく評価しようとするのかが理解できないという。

確かに、ノーマンはこれまで有名選手や将来の殿堂入りが確実な相手とは対戦してこなかった。しかし彼は、今回のヘイニーとの試合が、自身のキャリアにとってどれだけ大きな意味を持つのかを理解しており、そのことについてヘイニーに先んじて感謝を述べている。

「かつて、モハメド・アリもまだ誰とも戦っていなかった。マイク・タイソンも、フロイド・メイウェザーもそうだった。でもやがて彼らは偉大な選手と戦い、歴史を築き、伝説的なキャリアが始まった。デビン・ヘイニー戦こそが、俺にとってのその始まりなんだ」とノーマンは『ザ・リング・マガジン』の取材に語った。

現在26歳のヘイニーは、すでに殿堂入りを確実視されるキャリアを歩んでいる。ワシル・ロマチェンコ、ホルヘ・リナレス、レジス・プログレイス、ジョージ・カンボソスらを下してきた彼は、その経験値の差によってノーマン（28勝0敗、22KO）を圧倒できると信じている。

両者の対戦合意が報じられたとき、ボクシング界には驚きが広がった。『The Ring』が主催した5月2日のニューヨーク・タイムズスクエアでの復帰戦でホセ・ラミレスに勝利した後、ヘイニーとライアン・ガルシアの再戦が既定路線と見られていた。しかし、その後ガルシアがローリー・ロメロ戦で大敗したことで流れが変わった。

その直後、ヘイニー（32勝0敗、15KO）はテオフィモ・ロペスとの対戦を模索したが、最終的にノーマンを選ぶこととなった。

一方のノーマンは、日本の佐々木尽との試合で見せたバイラル級のKO劇によって一躍注目を集めた。佐々木は、ヘイニーと同様にノーマンの王座を奪うと豪語していた。

ヘイニーは以前から「ノーマンとはレベルが違う」と強調してきた。それに対してノーマンができることは、ただ笑って試合当日を心待ちにすることだけである。

「11月になれば、俺がどれだけ違うかを彼に見せてやる」とノーマンは語った。