ヴァージル・オルティスは暫定の154ポンド王座だけでは満足しない。

強打のテキサス出身は、新しくWBOジュニアミドル級王者になったザンダー・ザヤスが、すぐに自分と戦うつもりがあるとは思わない。真のWBCスーパーウェルター級王者セバスチャン・フンドラは、10月25日にラスベガスでキース・サーマンを相手に防衛戦を予定する。

元4団体統一スーパーミドル級王者カネロ・アルバレスに勝利した後、依然としてWBA王座を保持するテレンス・クロフォードは「154には戻らない」と土曜の夜に語った。そうなると残るのはIBFジュニアミドル級王者バフラム・ムルタザリエフだ。

ロバート・ガルシアは、オルティスのトレーナーとして無敗のロシア人も候補リストから外した。ムルタザリエフのプロモーターであるキャシー・ドゥヴァは、ジョシュ・ケリー陣営と次戦交渉中だが、オルティスは11月8日にエリクソン・ルビンに勝ったとしても、その勝者と戦うつもりはない。

IBFのタイトル戦では、計量から翌朝のセカンドデイ計量までに増量できるのは最大で10ポンドまでと定められている。

したがって、オルティス（23勝0敗21KO）とムルタザリエフ（23勝0敗17KO）は、リミットを作った後に164ポンド以上で計量に臨むことはできない。

これはオルティスにとって論外だ。なぜなら彼はウェルター級時代の終盤に、横紋筋融解症というまれな筋疾患と戦っていたからだ。オルティスは新しい階級にうまく順応したが、ガルシアを含むチームは、2022年と2023年に3試合を棄権せざるを得なかったフィジカル面での苦難を忘れていない。

「IBF王者もいるし、試合を組むこと自体は簡単にできると思う」とガルシアはザ・リング・マガジンに語った。「でも現実を見ないといけない。IBFには翌朝の再計量があって、増量できるのは10ポンドまで。それじゃヴァージルには合わない。リスクは冒せない。

彼のこれまでの健康面を考えれば、それは彼を苦しめることになる。計量を終えたらすぐに食事を取らせて、次の日に備えて回復させ、強い状態にする必要がある。翌朝までに10ポンドしか増やせないなんて、ヴァージルには不可能だ。だからIBFも選択肢から外れる。」

DAZNは、テキサス州フォートワースのディッキーズ・アリーナから、オルティス対ルビンの12回戦メインイベントを配信する。地元グランドプレーリー出身のオルティスは、オーランド（フロリダ）のサウスポー、ルビン（27勝2敗19KO）を相手に、ほとんどのブックメーカーで6対1の本命に挙げられている。

Keith Idecは『ザ・リング』の上級ライター兼コラムニスト。Xでは @idecboxing でフォローできる。