アブドゥラ・メイソンは2か月前に21歳になったばかりで、土曜の夜にはキャリア2度目となる10回戦が予定されている。
それでも、クリーブランド出身のメイソンは、
バージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナからESPNで中継されるセミファイナルでナミビアのジェレミア・ナカティラに勝利すれば、自分はタイトル挑戦の準備ができていると確信している。技術に優れ、フィジカルも強いサウスポーである彼は、メインイベントで
エドウィン・デ・ロス・サントスと対戦する
キーショーン・デイビスに、その王座挑戦の機会を与えてほしいと強く望んでいる。
メイソンは、WBA王者ジャーボンタ・デイビス、WBC王者
シャクール・スティーブンソン、そしてIBF暫定王者
レイモンド・ムラタヤとの対戦も、同様に歓迎するとしている。
「今、俺の階級には世界王者が4人いる」とメイソンは『
ザ・リング』誌に語った。「チャンスを与えられたら、いつでも準備はできている。俺はトップ10にランクインしているし、どのタイトルにも挑戦できる位置にいる。4人の王者全員、相手が誰であってもリングに上がる覚悟はできているよ。」
メイソン(18勝0敗、16KO)はWBOで最も高く評価されており、キーショーン・デイビスの持つタイトルに対する同団体のランキングで2位に位置している。また、WBCでは4位、IBFでは15位にランクインしている。
一方、『ザ・リング』誌およびWBAのランキングでは、メイソンはライト級のトップ10およびトップ15に入っていない。
『
ザ・リング』誌のライト級王座は現在空位となっており、同誌のランキングでは
ジャーボンタ・デイビスが1位、キーショーン・デイビスが2位、シャクール・スティーブンソンが3位、レイモンド・ムラタヤが5位にランクインしている。
キーショーン・デイビス(13勝0敗、9KO、1無効試合)、ムラタヤ(23勝0敗、17KO)、そしてメイソンはいずれもボブ・アラム率いるトップランク社にプロモートされており、理論上はメイソンがライト級王座に挑戦する環境は整いやすいといえる。
ジャーボンタ・デイビス(30勝0敗1分、28KO)は、
契約によりラモント・ローチ(25勝1敗2分、10KO)との即時再戦が義務づけられており、8月16日にラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われる予定となっている。
もし土曜の夜の試合で勝利し、無傷で終えられれば、キーショーン・デイビスとメイソンのスケジュールは完璧にかみ合うことになる。26歳のキーショーン・デイビスは、過去16か月でライト級のエリートレベルにまで上り詰めたが、メイソンはそのレベルの戦いにも自分は十分に対応できると確信している。
「彼は素晴らしいファイターで、トップレベルの一人だ。プロで近いうちに対戦することになると思っている」とメイソンは語った。「キーショーン、シャクール、“タンク”、ムラタヤと、誰が相手でも関係ない。俺とキーショーンは同じペースで成長してきたし……。
「タイトルを獲るのが待ちきれない。チャンスが来るのが待ち遠しい。俺はここにいるし、誰もが俺の準備は整ってるってわかってる。トップにいる奴らは、チャンスをくれれば俺がリングに上がるって知ってるはずだ。」
ESPNによる2試合の中継は、土曜夜10時(日本時間日曜午前11時)からキーショーン・デイビスの地元、バージニア州ノーフォークから放送される。メイソン(25勝1敗)とデイビス(10勝1敗)は、それぞれナカティラ(26勝4敗、21KO)とデ・ロス・サントス(16勝2敗、14KO)との試合で有力な勝者と見られている。
Keith Idec は『ザ・リング』誌の上級ライター兼コラムニスト。X(旧Twitter)では
@idecboxing で連絡可能。