豊富なキャリアを誇るベテランのゲートキーパー、
ジェレミア・ナカティラは、これまでにシャクール・スティーブンソン、ミゲール・ベルチェルト、レイモンド・ムラタヤ、エルネスト・メルカドといった実力者たちと拳を交えてきた。
今週土曜、ジェレミア・ナカティラは、
注目の超新星アブドラ・メイソンと対戦する。舞台はバージニア州ノーフォークのスコープ・アリーナで開催される、キショーン・デイビスによるWBOライト級王座防衛戦(対エドウィン・デ・ロス・サントス)のアンダーカードだ。
「輝いているほど崩れやすく、大きいほど倒れたときの衝撃は大きいんだ」と、ジェレミア・ナカティラ(26勝4敗、21KO)は『
ザ・リング』誌に語った。「これがボクシングというものさ。自分の状態が万全なら、誰が相手でもチャンスはある。しっかり準備して臨むよ。」
「どんな相手にも敬意を持って臨んでいるし、
メイソンに対してもそれは変わらない。彼のことは有望なプロスペクトとして高く評価しているが、目の前に立つ一人のボクサーとして、冷静に対処するつもりだ。」
35歳のナミビア出身パワーパンチャー、ジェレミア・ナカティラにとって、今回がアメリカでの5戦目となる。
アメリカデビュー戦では、才能あふれる
シャクール・スティーブンソンに12回判定で敗れたものの、その後再び渡米し、元WBC世界スーパーフェザー級王者ミゲール・ベルチェルトを6ラウンド終了時TKO(RTD)で破る番狂わせを演じた。
しかしその後、ナカティラは無理な階級上げでスーパーライト級に挑戦し、レイモンド・ムラタヤに2回TKO負け、さらにエルネスト・メルカドには2回KO負けを喫している。
「ボクシングというのは本当に不思議なスポーツで、『なぜこの相手に負けたのか』『あの相手にどうして負けたのか』を説明するのはとても難しいんだ」とナカティラは語った。「すべての試合にしっかりと準備して臨んできたし、そこから多くのことを学んできた。だからこそ、6月7日にはより経験を積んだ自分としてリングに上がるよ。すべての試合が糧になっているんだ。」
母国ナミビアでナカティラは警察官としても勤務しており、その経験がボクシングにも良い影響を与えていると考えている。そして逆に、ボクシングで培った精神力や規律が、法の執行者としての務めにも役立っていると語る。
「警察官という仕事は、多くのことを教えてくれる。たとえば規律だったり、人を守ること、そして人生において正直であることだ」とナカティラは語った。「非常にリスクの高い責任を伴う職務で、大半の時間は市民を守るために自分の命を懸ける必要がある。だからこそ、自分はよりタフになったし、人生において何も恐れるものはない。」
ナカティラは、昨年11月に同じ会場で行われたアブドラ・メイソン対ヨハン・バスケス戦のような、倒し倒される打ち合いに持ち込みたいと考えている。
「アクションに備えておけ。そして幸運を祈る」と語るナカティラは、若きメイソンを“深い海”へと引きずり込む覚悟だ。
ナカティラのマネージャーであるネスター・トビアスは、この試合がナカティラにとって歴史的勝利となる可能性を秘めていると考えている。
「非常に厳しい試合になるが、ナミビアにとっても、そしてナカティラにとっても大きなチャンスだ。勝てば再びトップ戦線に戻れる」とトビアスは語った。「メイソンはスピードもあって、ボクシングの技術も優れているが、我々にはそこを突くために準備しているポイントがいくつかある。」
メイソン(18勝無敗、16KO)は、2021年に17歳でプロデビューする前から頭角を現していたアマチュアの逸材だ。オハイオ州出身のメイソンは、その後プロとして順調に成長を遂げ、ルイス・レブロンを3回TKO、マイク・オハンJr.を2回TKOで下すなど、印象的な勝利を重ねている。
21歳のメイソンは、昨年のヨハン・バスケス戦で意外にも2度のダウンを喫したものの、その後ギアを上げて攻勢に転じ、第2ラウンドKO勝ちを収めた。マヌエル・ハイメスには4回KO勝ち、カルロス・オルネラスには6回終了時TKO(RTD)で勝利している。
キショーン・デイビス対エドウィン・デ・ロス・サントス戦を含むメインカードおよびアンダーカードは、米国東部時間午後10時/太平洋時間午後7時より、ESPN、ESPN Deportes、ESPN+で生中継される。アンダーカードはESPN+にて独占ライブ配信される予定だ。
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