モーゼス・イタウマの2025年シーズンは、思わぬ形で早々にトーンダウンしてしまうかもしれない。
ボクシング・シーンの報道によると、Ringランキングでヘビー級9位に位置する20歳の有望株イタウマは、当初予定されていた12月13日の復帰戦が、
先週24時間のあいだに発生したクブラト・プレフを巡るWBAの混乱により、2か月延期されて2月7日に行われる可能性が高いという。
WBAは、同団体の“レギュラー”王者であるブルガリア出身のクブラト・プレフに対し、ランキング1位の挑戦者モーゼス・イタウマ(13勝0敗、11KO)との対戦を命じ、11月14日までに契約条件で合意するよう通達していた。
翌日、WBAと提携関係にあるIBAは、クブラト・プレフ(32勝3敗、14KO)が代わりに元IBFクルーザー級世界王者
ムラト・ガシエフ(32勝2敗、25KO)と
12月12日にドバイで対戦すると発表した。プレスリリースの冒頭には「モーゼスは待たなければならない」と記されていた。
プレフ対ガシエフ戦は正式な指令によるものではなく、この件に詳しい関係者はボクシング・シーンに対し、「もしその試合が予定通り行われるなら、WBAは
プレフから王座を剥奪すべきだ」と語った。
プレフ(44歳)は、昨年12月にマフムド・チャーを判定で下した後、自主防衛戦の許可を得ていた。しかし、その試合の実現までに時間がかかりすぎたことに不満を抱いたWBAは、彼と当時ランキング1位だった
マイケル・ハンターとの対戦を義務付けようとした。
プレフ対ハンター戦は5月に正式決定していたものの、ハンターはその後、先月のカネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦ウィークのイベントの一環として、
同胞ジャレル・ミラーとの試合を計画していた。
しかしこのカードが流れたことで、ハンター(24勝1敗2分、17KO)は再び順位を下げ、
ディリアン・ホワイトを初回ノックアウトで沈めたイタウマがランキングのトップに浮上した。
しかし現在、「ザ・リング・マガジン」2024年度プロスペクト・オブ・ザ・イヤーであるイタウマは、クリスマスの12日前にマンチェスターで試合を行えるのか、その最新情報を待つ“足踏み状態”にある。
イタウマと
デレク・チゾラは、それぞれ別の試合でクイーンズベリーの北部興行を牽引する予定だったが、両者が実際に誰と対戦するのか、あるいは試合が行われるのかについて憶測が高まっている。クイーンズベリー代表のフランク・ウォーレンは、
チゾラの対戦相手については今週末のジョセフ・パーカー対ファビオ・ワードリー戦の際に発表すると述べており、イタウマに関しては数日以内に詳細が明らかにされる見込みだ。