層の厚い154ポンド級において、
セバスチャン・フンドラは“見下ろす位置”にいる——それは彼の身長が6フィート5インチだからというだけではない。
彼は、同階級の他の選手たちがまだ到達していない高みに立っている。
これがフンドラにとってPPV初のメインイベント登場となるが、彼にとってそれは154ポンド級における自らの立ち位置を証明するものとなる。無敗を誇るIBF王者
バフラム・ムルタザリエフとWBO王者
ザンダー・ザヤスでさえ、これまでPPV大会のメインを飾ったことはない。
「自分が正しいことをしているんだと、改めて実感できている」と、フンドラは水曜日にロサンゼルスで行われた記者会見で語った。「ずっと本当にハードにトレーニングを積んできた。そして今、自分たちがPPV大会で初めてAサイドとしてメインイベントを務める立場になった。これは、自分が正しい道を進んでいることの証だと思っている。とても嬉しいし、本当に恵まれていると感じている。これからも自分の仕事を全うし、勝ち続けていくつもりだ」
両選手は壇上に立ち、自信に満ちた様子を見せた。
「(彼は)当時はPFP(パウンド・フォー・パウンド)のトップファイターの一人だったが、そろそろボクシング界にも世代交代が必要な時期だ」とフンドラはサーマンについて語った。「俺はその新しい顔になれると思っているから、このすべてにとてもワクワクしている。……自分が世界で最も優れた154ポンド級のファイターだと信じている」
フンドラ(23勝1敗1分、15KO)は、
2025年7月19日にラスベガスのMGMグランド・ガーデンで行われたティム・チューとの再戦で、7ラウンドTKO勝利を挙げ、キャリア最高の勝利を収めたばかりである。彼は、2024年3月、負傷したサーマンの代役としてわずか12日前に急遽出場を決断し、チューと対戦。スプリット判定で勝利を収め、WBCおよびWBOのスーパ―ウェルター級王座を手にしたことで同階級のチャンピオンとなった。
一方のサーマンは、ウェルター級でロバート・ゲレロ、ショーン・ポーター、ダニー・ガルシアといった強豪に勝利を収め、同階級トップクラスの選手としての地位を築いた。しかし、度重なる負傷により長期離脱を繰り返し、2019年以降の出場はわずか4試合にとどまっている。
直近の試合では、サーマン(31勝1敗、23KO)が
2025年3月12日にオーストラリアでブロック・ジャーヴィスを3ラウンドKOで下している。彼が唯一喫した黒星は、2019年7月に国際ボクシング殿堂入りしているマニー・パッキャオにスプリット判定で敗れたものだった。
「チャレンジも障害もあるが、今まさに俺はエベレストそのものを征服しようとしている」と、約20センチ身長差のあるフンドラについてサーマンは語った。「フンドラは生きていて、呼吸していて、歩く“山”のような男だ。やつのことを“火”と呼ぶが、俺をその“火”の中に放り込めばいい。俺は24カラットの金だ。……こういう戦いこそが、俺が生きる理由なんだ」
同じ大会には、
オーシャキー・フォスターとスティーブン・フルトンによるWBCスーパーフェザー級タイトルマッチも組まれている。フォスターは現WBC同級王者であり、フルトンは2階級制覇王者で、現WBCフェザー級チャンピオンである。当初、この2人は2024年8月16日に予定されていたジャーボンテイ・デービス対ラモント・ローチJr.第2戦のアンダーカードで対戦する予定だったが、その試合が流れたため、今回の大会で仕切り直しとなる。
フォスター(23勝3敗、12KO)は、2024年11月にロブソン・コンセイサンとの再戦をスプリット判定で制し、物議を醸した初戦のスプリット判定負けを雪辱して王座を取り戻した。
フルトン(23勝1敗、8KO)は、2月1日にブランドン・フィゲロアとの再戦で一方的なユナニマス判定勝利を収め、WBCフェザー級タイトルを獲得している。
31歳のフルトンにとってはこれがスーパーフェザー級初戦となり、同じく31歳のフォスターは、130ポンド級で2度目の戴冠後初の防衛戦となる。
「圧倒的な試合を見せるつもりだ」とフォスターは語った。「相手が万全に仕上げてくることは分かっているが、こっちは彼をまた下の階級に送り返すつもりだ」
アンダーカードでは、
WBCミドル級暫定王座をかけたヘスス・ラモス対シェーン・モズリー・ジュニアの試合も行われる。ラモス(23勝1敗、19KO)、24歳は、2023年9月にエリクソン・ルービンにユナニマス判定で敗れて以来、3試合連続でストップ勝ちを収めている。
モズリー(22勝4敗、12KO)、34歳は、国際ボクシング殿堂入り選手シェーン・モズリーSr.の息子であり、現在5連勝中。直近の試合では、2024年7月に元ミドル級王者ダニエル・ジェイコブスにユナニマス判定勝ちしている。
また、イサーク・ルセロ(17勝無敗、13KO)もこの大会に出場予定である。この強打を誇るスーパーウェルター級戦士は、直近6試合すべてをKOまたはTKOで制している。