ニューヨーク —
テオフィモ・ロペスは、なぜ懐疑的な声が自分と
ジャロン・エニスの対戦に否定的なのかを理解する。
フィラデルフィア出身のエニスはキャリアを通じてウェルター級で戦っており、ロペスよりも大きな選手のパンチにも動じない顎を持つ。身長が高くリーチも長いエニスは、ロペスが過去2年半活動してきた階級より2階級上のジュニアミドル級でも十分に通用する体格を備えているように見える。
しかし
ロペスは挑戦を愛しており、だからこそザ・リング・マガジンとWBOのジュニアウェルター級王者として、エニスのようなエリート級の才能と自分を試したいと望んでいる。3階級制覇のチャンスも、27歳のロペスにとって魅力的であり、もしエニス(34勝無敗、30KO、1無効試合)を番狂わせで破れば、ザ・リング・マガジンのベルトを3本目として履歴に加えることもできる。
ラスベガス出身のロペス(22勝1敗、13KO)は、
元WBAスーパーライト級王者のロランド “ローリー” ロメロが、金曜夜にタイムズスクエアで開催されたザ・リング・マガジンの「FATAL FURY: City of the Wolves」興行のメインイベントでライアン・ガルシア(24勝2敗、20KO、1無効試合)に番狂わせの勝利を収めたことで、ロメロも対戦候補の一人と見なしている。
同じく金曜夜にアーノルド・バルボサ・ジュニア(32勝1敗、11KO)を判定で下したロペスは、試合後の記者会見で、ロメロ(17勝2敗、13KO)との対戦よりも、エニスの持つザ・リング、IBF、WBAの147ポンド王座への挑戦を優先したい意向を明言した。
「わからない。最終的にはチームや関係者みんなの判断に任せる」とロペスは語った。「ロリーはさっきの記者会見でも、たとえ何があってもガルシアと〔デビン〕ヘイニーの再戦を見たいと言っていた。そして今は彼次第だ。俺は自分が狙いたい相手を明確にした。それはジャロン・エニス、“ブーツ”だ。多くの人が、俺には体が小さすぎると思っている。でも重要なのは小さいかどうかじゃない。賢いかどうかだ。そして俺は、3階級のラインal世界王座を獲るためのすべての武器を持っていると思っている」
一方、エニスはウェルター級の王座統一に強い関心を持っている。そのためには、27歳の彼がWBC王者マリオ・バリオス(29勝2敗1分、18KO)とWBO王者ブライアン・ノーマン・ジュニア(27勝無敗、21KO、1無効試合)を破る必要がある。
ジョージア州コニャーズ出身のノーマンは、6月19日に東京・大田区総合体育館で、日本の佐々木尽(19勝1敗1分、17KO)との任意防衛戦を行う予定だ。テキサス州サンアントニオのバリオスは、フィリピンのレジェンドであるマニー・パッキャオ(62勝8敗2分、39KO)が現役復帰すれば、7月に対戦する可能性がある。
エニスは10月頃のリング復帰を予定しており、プロモーターのエディー・ハーン(マッチルーム・ボクシング)はすでにノーマン陣営と初期の話し合いを始めている。ノーマンはまず佐々木に勝たなければならない。
ロペスは、エニスが考えを変え、自分との対戦を真剣に検討してくれることを願っている。
「見ての通り、俺にはチャンピオンのメンタリティがある」とロペスは壇上に並べられた自身のベルトを指さしながら語った。「もし彼が言う通りのチャンピオンで、ザ・リングの初の世界タイトルを獲ったのなら、そのタイトルを防衛することに前向きだと思う。そうであってほしい」
Keith Idec はザ・リング・マガジンの上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では
@idecboxing で連絡可能。