46歳で復帰したマニー・パッキャオのカムバックは一度きりではなさそうだ。
殿堂入りボクサーであるパッキャオは、
土曜夜にラスベガスで行われたマリオ・バリオス戦のマジョリティ・ドローを経て、今後も継続的に試合を行う意向を示している。WBCウェルター級王者であるバリオスとの再戦はチーム・パッキャオにとって乗り気ではないようで、すでに
ロランド・ロメロや
ジャーボンテイ・デービスとの対戦が話題に上がっている。
ロメロは対戦可能だが、デービスは
ラモン・ローチとのリマッチに集中している。
そんな中、パッキャオにとって新たなビッグマネー・マッチとして浮上しているのが、長らく噂されてきた
ライアン・ガルシアとの対戦である。
「伝説のマニー・パッキャオとの試合には、以前から興味があった」とガルシアは『ザ・リング』のインタビューで語った。「夢のような話だ。以前、試合の話が持ち上がったこともあったが、流れてしまった。経緯はあるけど、俺は常にチャレンジを求めてる。興味がないと言ったら嘘になる。マニーがやる気なら、ぜひやろう。」
5月2日にロメロに敗れたガルシアだが、自分の方が
バリオスより
パッキャオにとって遥かに手強い相手になると自信を見せる。
「俺はバリオスとはまったくタイプが違うファイターだし、スタイルが試合を作るんだ」とガルシアは語る。「バリオスはビッグネームではないが、マニーは彼に勝てると踏んだから試合を受けたんだろう。マニーのスタイルは俺のスタイルと相性がいい。俺はカウンターが得意で、左フックも速い。マニーもそれをわかってるから、俺を対戦候補としてあまり口にしないんだ。
彼のスタイルは成功してきたけど、ミスを誘いやすいし、飛び込んでくるところに俺が合わせるチャンスもある。俺ならパッキャオに多くの問題を突きつけられるし、彼のミスを他の選手よりも的確に突ける。マニーには敬意を払ってるけど、俺は彼を支配して、マルケスのようにKOするよ。」
マニー・パッキャオ・プロモーションズの最高執行責任者(COO)であり、2018年からパッキャオの右腕を務めるショーン・ギボンズは、
47歳の誕生日である12月17日までにパッキャオを再びリングに上げたいと考えている。
ガルシア(24勝2敗、20KO、1ノーコンテスト)は2週間後に27歳を迎える。パッキャオ(62勝8敗3分、39KO)との対戦は、2021年のプロマッチ、昨年の日本でのエキシビションなど、ここ4年以上にわたり断続的に噂されてきた。パッキャオは以前からガルシアをカムバック戦の候補として挙げており、今回バリオス戦での復帰を経て、その可能性は再浮上している。
パッキャオがバリオス戦の引き分けのイメージを払拭しようとしている一方で、ガルシアもロメロ戦での判定負けの記憶を消し去ろうとしている。
この試合ではガルシアがダウンを喫し、後に手の不調を訴えた。また、ニューヨーク・タイムズスクエアの屋外で行われた観客数の少ない雰囲気の中で気持ちが乗らなかったとも語っている。
ガルシアは5月下旬に2度目となる右手の手術を受けた。初回は2021年10月だった。
「12月に試合をしたいと思っている」とガルシアは語る。「ラスベガスで、大勢の観客の前で戦いたい。観客の熱気を力に変えて、自分の本領を発揮したい。
すでにトレーニングは始めていて、ウエイトトレーニングや軽いミット打ちもやってる。あと数週間で本格的な練習に入れると思う。今回の手術の方が前回よりも複雑だったのに、回復は早い。今のところ順調だし、いいニュースだ。
もしパッキャオが俺と試合をして、大金を稼げるビッグイベントにしたいなら、やろうじゃないか。もしその気がないなら、それでもいい。ロリー・ロメロとのリマッチでもいいし、どちらでも構わない。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。 X (旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。