先週末もボクシング界は盛況で、アメリカ、イギリス、日本、オーストラリアでビッグイベントが開催された。
土曜の夜、イプスウィッチのポートマン・ロードにて、ファビオ・ワードリーは試合の大半を劣勢に立たされながらも、
10ラウンドにジャスティス・フ二をワンパンチでKOし、世界でも屈指の危険なヘビー級であることを証明した。
同日、バージニア州ノーフォークでは、
キーショーン・デービスが135ポンドのリミットを4.3ポンド超過してWBOライト級王座を計量で失い、メインイベントから外れた。その穴を埋めたアブドゥラ・メイソンは、ベテランのジェレミア・ナカティラを
第5ラウンドTKOで下し存在感を示した。
以下に、各階級の最新ランキング変動を掲載する(太字は順位変動を示す)。
ヘビー級
ファビオ・ワードリーが10位から7位に浮上。ジレイ・チャン、マーティン・バコール、エフェ・アジャグバがそれぞれ1つずつ順位を下げた。
王者 オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)23勝0敗(14KO)
1位:タイソン・フューリー(イギリス)34勝2敗1分(24KO)
2位:ダニエル・デュボア(イギリス)22勝2敗(21KO)
3位:ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)36勝3敗(24KO)
4位:アジト・カバイェル(ドイツ)26勝0敗(18KO)
5位:アンソニー・ジョシュア(イギリス)28勝4敗(25KO)
6位:フィリップ・フルゴビッチ(クロアチア)18勝1敗(14KO)
7位:ファビオ・ワードリー(イギリス)19勝0敗1分(18KO)
8位:ジレイ・チャン(中国)27勝3敗1分(22KO)
9位:マーティン・バコール(コンゴ)21勝2敗1分(16KO)
10位:エフェ・アジャグバ(ナイジェリア)20勝1敗1分(14KO)
ミドル級
トロイ・アイズリーとエティノサ・オリハがそれぞれ7位と8位の順位を入れ替えた。
王者:(空位)
1位:ジャニベク・アリムハヌリ(カザフスタン)17勝0敗(12KO)
2位:カルロス・アダメス(ドミニカ共和国)24勝1敗1分(18KO)
3位:ハムザ・シーラズ(イギリス)21勝0敗1分(17KO)
4位:エリスランディ・ララ(キューバ)31勝3敗3分(19KO)
5位:クリス・ユーバンク・ジュニア(イギリス)35勝3敗(25KO)
6位:ヨエンリ・エルナンデス(キューバ)8勝0敗(7KO)
7位:トロイ・アイズリー(アメリカ)15勝0敗(5KO)
8位:エティノサ・オリハ(イタリア)21勝0敗(9KO)
9位:シェーン・モズリー・ジュニア(アメリカ)22勝4敗(12KO)
10位:アーロン・マッケナ(アイルランド)20勝0敗(10KO)
ライト級
2位だったキーショーン・デービスが体重超過のためランキングから除外された。これにより以下の選手が1つずつ順位を上げ、新たにアブドゥラ・メイソンが10位にランクイン。
王者:(空位)
1位:ジャーボンタ・デービス(アメリカ)30勝0敗1分(28KO)
2位:シャクール・スティーブンソン(アメリカ)13勝0敗(9KO)
3位:ウィリアム・セペダ(メキシコ)33勝0敗(27KO)
4位:レイモンド・ムラタヤ(アメリカ)23勝0敗(17KO)
5位:アンディ・クルス(キューバ)5勝0敗(2KO)
6位:フランク・マーティン(アメリカ)18勝1敗(12KO)
7位:デニス・ベリンチク(ウクライナ)19勝1敗(9KO)
8位:テビン・ファーマー(アメリカ)33勝8敗1分(8KO)
9位:サム・ノークス(イギリス)17勝0敗(15KO)
10位:アブドゥラ・メイソン(アメリカ)19勝0敗(17KO)
バンタム級
中谷潤人が1位から王者に昇格。新たな1位には、これまで3位だった堤聖也が浮上。2位だった西田凌佑は3位に後退し、4位だった武居由樹が2位に上昇。それ以下の選手もすべて1つずつ順位を繰り上げた。新たに10位にはアントニオ・バルガスがランクイン。
王者:中谷潤人(日本)31勝0敗(24KO)
1位:堤聖也(日本・WBA)12勝0敗3分(8KO)
2位:武居由樹(日本・WBO)11勝0敗(9KO)
3位:西田凌佑(日本)10勝1敗(2KO)
4位:井上拓真(日本)20勝2敗(5KO)
5位:比嘉大吾(日本)21勝3敗2分(19KO)
6位:那須川天心(日本)7勝0敗(2KO)
7位:ジェイソン・モロニー(オーストラリア)27勝4敗(19KO)
8位:ジェイビエル・シントロン(プエルトリコ)13勝1敗(6KO)
9位:ケネス・リョーバー(フィリピン)14勝0敗(9KO)
10位:アントニオ・バルガス(アメリカ)19勝1敗(11KO)
スーパーフライ級
前回5位の田中恒成が引退によりランキングから除外された。これにより、6位以下の選手がすべて1つずつ順位を繰り上げた。新たに10位にはリカルド・マラジカがランクイン。
王者:ジェシー・ロドリゲス(アメリカ)21勝0敗(14KO)
1位:フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)18勝0敗(9KO)
2位:フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)44勝4敗(28KO)
3位:井岡一翔(日本)31勝4敗1分(16KO)
4位:プメレレ・カフ(南アフリカ)11勝0敗3分(8KO)
5位:カルロス・クアドラス(メキシコ)44勝5敗1分(28KO)
6位:アンドリュー・モロニー(オーストラリア)27勝4敗(17KO)
7位:デビッド・ヒメネス(コスタリカ)17勝1敗(11KO)
8位:ペドロ・ゲバラ(メキシコ)42勝5敗1分(22KO)
9位:ウィリバルド・ガルシア(メキシコ)23勝5敗2分(13KO)
10位:リカルド・マラジカ(南アフリカ)15勝2敗(11KO)
ミニマム級
重岡銀次朗は深刻な脳損傷を負ったことにより強制的に引退となり、これに伴って4位からランキングから外れた。これにより、5位から8位の選手はそれぞれ1つずつ順位を繰り上げ、ジョーイ・カノイは9位を維持。10位には新たにビック・サルダーがランクインした。
王者:オスカー・コラゾ(プエルトリコ)12勝0敗(9KO)
1位:メルビン・ジェルサレム(フィリピン)24勝3敗(12KO)
2位:ペドロ・タドゥラン(フィリピン/IBF)18勝4敗1分(13KO)
3位:ノックアウト・CP・フレッシュマート(タイ)27勝1敗(10KO)
4位:重岡優大(日本)9勝2敗(5KO)
5位:シヤコルワ・クセ(南アフリカ)9勝2敗1分(4KO)
6位:ジュウ・ディアンシン(中国)14勝1敗(12KO)
7位:高田勇仁(日本)16勝8敗3分(6KO)
8位:松本流星(日本)6勝0敗(4KO)
9位:ジョーイ・カノイ(フィリピン)24勝5敗2分(15KO)
10位:ビック・サルダー(フィリピン)26勝6敗(16KO)
パウンド・フォー・パウンド
中谷潤人が6位に昇格し、ジェシー・ロドリゲスは7位に後退した。
1位:オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)23勝0敗(14KO)
2位:井上尚弥(日本)30勝0敗(27KO)
3位:テレンス・クロフォード(アメリカ)41勝0敗(31KO)
4位:ドミトリー・ビボル(ロシア)24勝1敗(12KO)
5位:アルツール・ベテルビエフ(ロシア)21勝1敗(20KO)
6位:中谷潤人(日本)31勝0敗(24KO)
7位:ジェシー・ロドリゲス(アメリカ)21勝0敗(14KO)
8位:サウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)63勝2敗2分(39KO)
9位:寺地拳四朗(日本)25勝1敗(16KO)
10位:デビッド・ベナビデス(アメリカ)30勝0敗(24KO)
パネルコメント
PFPリスト
トム・グレイ:中谷の勝利は素晴らしかったが、正直なところ彼のこれまでの試合で、もっと良い内容のものを見てきた。序盤では焦って攻撃を仕掛け、左手を伸ばしすぎて西田にカウンターを食らった。過去のような完成度の高いパフォーマンスではなかった。ただし誤解しないでほしい、彼は意図的に打ち合いを選び、リスクを取りながら、ほぼすべてのラウンドを支配した。それでも、現時点で中谷をバム(ロドリゲス)より上に置くことには賛同できない。私は両者ともに大ファンだが、バムの方が戦績において明らかに上であり、パフォーマンスや実績も同等かそれ以上だ。
ディエゴ・モリラ:私は中谷をバムより上に置くことに賛成だ。私は中谷のファンであり、バムにはこれまで懐疑的だった。カフとの対戦は、バムが自らの実力を再証明するための大きな試練になるはずだ。
アンソン・ウェインライト:私は中谷がバムを上回ると考える。彼は、私が大きな期待を寄せていたキュエジャールを圧倒し、通常より被弾は多かったが、西田を6ラウンドで仕留めた。この試合はもっと長引くと思っていた。この勝利は印象的で、順位を上げるに値する。次戦でバムが強い内容を見せて再び上に返り咲くなら、それはそれで良い。少なくとも今回の勝利はその価値がある。
キーショーン・デービスの体重超過について
西脇由里子(宮田):特にタイトルを持つ選手が体重を作れなかった場合、その選手はどのランキングにも相応しくないと思う。
ドゥギー・フィッシャー:私もデービスをランキングから外すことに同意する。彼はもう二度と135ポンドでは戦わないだろうし、今後数ヶ月はリングに戻らないはずだ。WBO王座を計量失格で失った後に、ライト級2位に居続けるのは不自然だ。