カラム・ウォルシュとエリアス・エスパダスの一戦は、期待とは裏腹にあっけない結末を迎えたが、アイルランド出身のウォルシュが5回テクニカル判定勝利を収め、土曜夜にカリフォルニア州サンタ・イネスのチュマシュ・カジノで行われた試合を制した。

サウスポーのウォルシュ（14勝0敗、11KO）とオーソドックススタイルのエスパダス（23勝7敗1分、16KO）は第2ラウンドで頭がぶつかり、ウォルシュの右目に深い裂傷が生じた。しかし、ウォルシュは冷静さを保ち、自らのペースで試合を進める時間がまだ残されていることを理解していた。特に、彼のコンビネーションがエスパダスを後退させていたことで、その意識はより強まった。

最終的には第5ラウンドの終了のゴングと同時に試合が打ち切られ、10回戦として組まれていたスーパーウェルター級の一戦は、3人のジャッジすべてが50-46を付け、ウォルシュの勝利が決定した。

「このような形で勝ったことについては謝罪したい。本当に残念だ」とウォルシュは試合後に語った。「必ずまた皆さんの前で素晴らしい試合を見せるつもりだ。この試合は良い内容になりつつあり、私たち二人とも楽しんでいた。だが、これは最良の勝ち方ではない。試合は一方的に私のペースだったし、このまま続けばそのまま私の勝ちになっていただろう。残念だ。[裂傷は]視界に影響し、よく見えなかったが、それでも勝つには十分な内容だったと思う。」

第3ラウンド開始前には、レフェリーのルディ・バラガンがリングサイドドクターのトニー・ヒックスにウォルシュの右目を確認させた。同じような確認が第4ラウンドの前にも行われ、最終的には第5ラウンドのゴング直後に、パンチが交錯する前に試合終了が決定された。

ズッファ・ボクシングの代表としての使命を担うウォルシュは、この機会を利用し、フェルナンド・バルガス・ジュニアからの挑戦を受け入れる意思を示した。ウォルシュは9月13日にラスベガスで行われるカネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦のアンダーカードでの対戦を望んでいると語った。

ウォルシュ対エスパダス戦は、UFCファイトパスで配信された360プロモーション主催の「ハリウッド・ファイト・ナイト」のメインイベントであった。

セミファイナルでは、ウマル・ジャンベコフがキャリア4年の中で最も手強い試練に直面し、ローマー・アレクシス・アングロを判定で下した。

ジャンベコフ（12勝0敗、8KO）は右目に問題を抱えながらも、攻勢を強めるアングロ（28勝4敗、23KO）に立ち向かい、経験値を大いに高めた。判定は80-72、79-73、77-75と、27歳のサウスポーが全会一致で勝利を収めた。

ハードパンチャーであるアングロの過去の敗北は、2022年のエドガー・ベルランガ（UD10）、2020年のデビッド・ベナビデス（RTD10）、2018年のヒルベルト・ラミレス（UD12）といずれも最高レベルの相手によるものだった。

ジュニアウェルター級の有力候補ケイン・サンドバル（16勝0敗、14KO）は、第2ラウンド中に力の差が歴然とした急遽代役のジョナサン・ホセ・エニス（36勝23敗1分、17KO）をコーナーへ追い込み、激しい連打を浴びせた。試合は本来8回戦として組まれていたが、レフェリーのルディ・バラガンが2分31秒時点で試合をストップし、非常に早い段階で決着となった。

フェザー級の逸材で、将来の世界王者候補と目されるアイヤナ 「ライトフック・ロクシー」ヴァルドゥスコ（5勝0敗、1KO）は、初の8回戦に挑戦。セレーネ・ローマン（6勝4敗1分、0KO）に対して79-73の3者一致判定勝ちを収め、またひとつ試練を乗り越えた。

ダニエル 「チャッキー」バレラ（9勝1敗1分、4KO）は、ジュニアバンタム級8回戦でバジリオ・フランコ（10勝4敗、8KO）に3者一致の判定勝ちを収め、2月にキャリア初黒星を喫した敗戦から再起を果たした。ジャッジの採点は80-72、79-73、79-73で、明確な勝利で再び勝ち星を挙げた。

YouTubeで配信されたプレリミナリーファイトでは、ゴール・イェリツィアンとバーノン・ブラウンが対戦し、このウェルター級の一戦が夜最大の波乱を生んだ。

8回戦として予定されたこの試合で、イェリツィアンは6ラウンドまで一方的な展開を見せていた。しかし、第7ラウンド中盤、ブラウンが強烈な左フックを決めてイェリツィアンをダウンさせた。

明らかにダメージを受けたイェリツィアンは立ち直ることができず、その後のラウンドでは意識がもうろうとしたまま、サウスポーのブラウンがパンチを連打。レフェリーのデビッド・ソリヴァンが2分46秒時点で試合を止めた。

フレディ・ローチに師事するイェリツィアン（20勝2敗、16KO）は、この場面でダウンを避けるために膝をついて時間を稼ぐべきだったが、逆に連打にさらされ、「サブ・ゼロ」ことブラウン（14勝2敗1分、10KO）による劇的なストップ負けを喫する結果となった。

第7ラウンド開始前には、レフェリーのデビッド・ソリヴァンが、シカゴ出身で36歳のブラウンが受けていたパンチの量と質を考慮し、リングサイドドクターにブラウンの状態確認を求めていた。さらにソリヴァンは、試合展開を変えることになるその一発が決まる前に、ブラウンに対して「何か見せろ」と複数回にわたり厳しい警告を与えていた。

アルメニア出身で30歳のイェリツィアンは、ズッファ・ボクシングのタイトルを獲得して自身の名を刻もうとこの試合に臨んでいたが、今回の敗北によって、今後しばらくはチャンピオン獲得への道が大きく遠のく結果となった。

この夜のオープニングマッチは、ジェネリン・オルシム（0勝0敗1分）とジェシカ・ラドケ・マルテス（1勝2敗2分）によるフェザー級戦で、4回判定引き分けとなった。

Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任ライターである。X（旧Twitter）およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。