彼はすでに素晴らしいファイターと見なされていたが、
カネロ・アルバレスを倒したことで、
テレンス・クロフォードは史上最高の一人の域に入ったと多くの人々が考えている。
しかし、誰もがその評価を与えているわけではない。
クロフォード(42勝無敗, 31KO)が2階級上げて
アルバレス(63勝3敗2分, 39KO)の統一スーパーミドル級王座に挑むと決めたとき、それを自殺行為と呼ぶ者もいた。
だが、多くの人々に「正気を失った」と言われ、9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで数万人のブーイングを浴びながらも、彼はそれをやり遂げた。
それ以来、クロフォードは最大の批評家たちですら自分のマウントラッシュモアに入れる存在となっている。マウントラッシュモアとは、競技に応じて史上最高の4人のファイター/選手を選ぶリストのことを指す。
ジャロン・エニス(34勝無敗, 30KO, 1ノーコンテスト)は最近、
クロフォードが3階級で史上初めて統一王者となったことを評価した。だが、自身のマウントラッシュモアに関して言えば、クロフォードは選ばれなかった。
「ロイ・ジョーンズ、
フロイド・メイウェザー、
パーネル・ウィテカー、シュガー・レイ・レナード、そしてジェームス・トニー。俺がずっと見てきたトップの選手たちだ」とエニスは複数の記者に語った。
クロフォードが今まさに時代の主役となっている一方で、数週間後にはエニスもスポットライトを浴びることになる。
4月にエイマンタス・スタニオニスを下してウェルター級統一王者となったサウスポー兼オーソドックスのスイッチヒッター、エニスは階級を上げることを正式に確認した。28歳の彼は154ポンドでの地元凱旋デビューに備え、Ring、IBF、WBAのベルトを返上。10月11日、フィラデルフィアのXfinityモバイル・アリーナでウィスマ・リマと対戦する。
エニスはここ2年ほどクロフォードとの対戦を望んできた。しかし時が経つにつれて、その実現の可能性は
ますます非現実的になっている。将来の殿堂入りが確実視されるクロフォードがキャリアの終盤に差しかかる中、彼は別の場でさらなる実績を積み重ねることに意欲を示している。
しかし、クロフォードが何を成し遂げようとも、エニスが世間と同じように彼を高く評価することはなさそうだ。
「好きなものは好きなんだ」とエニスは語った。