始まり、止まり、また始まり、そして止まる。
今のところ、それが
ジャメイン・オルティスのキャリアの流れだ。2022年にナヒール・オールブライトと元王者ジャメル・ヘリングに3か月の間で連勝したときのように、勢いに乗る瞬間もある。
しかし、2021年と2023年に年1試合しか戦わなかったように、一度世界タイトルに挑戦した経験を持つオルティスは、すぐに140ポンド級の舞台で忘れられた存在となってしまった。
2025年は今のところオルティスにとって順調な年となっている。
3月15日にはヨマー・アラモに10回戦で大差の判定勝ちを収めた。この試合がキャリア最大の舞台だったわけではないが、こうした対戦によって存在感を維持できるうえ、昨年トップランクとの契約が終了した後は、マッチルームの旗の下でDAZNを通じてその才能を披露する場にもなった。
これまで幾度となくボクシング界に後回しにされてきたが、オルティス(19勝2敗1分、9KO)は、自分が脇に追いやられることを決して許さないと明言した。
「自分のやるべきことはやっているし、試合もこなしている」とオルティスは最近の『ザ・リング・マガジン』のインタビューで語った。「俺のことを忘れるなって、みんなに伝えてる。俺は戻ってくるんだ。」
戦績には2敗が記録されているものの、オルティスは、
テオフィモ・ロペス戦や、最近引退した元3階級制覇王者
ワシル・ロマチェンコとの試合でも内容のある判定負けを喫しており、評価を落とすようなものではなかった。
ロペスは再戦に興味を示しておらず、大金が動くビッグマッチに関心を向けている。一方で、ウクライナのロマチェンコは
今月初めに正式な引退を発表し、激戦だったその敗北の雪辱を果たす機会すら与えてくれない。
しかし、世界王座への道はロペスやロマチェンコだけではない。
アルベルト・プエジョのWBC王座は、来月
スブリエル・マティアスとの対戦で争われる予定であり、
ゲイリー・アントゥアン・ラッセルはWBA王座を保持しながら、初防衛戦の発表を待っている。
オルティスは2015年、全米オリンピック予選の一環として行われたアマチュア時代の試合で、リチャードソン・ヒッチンズにスプリット判定で勝利している。それから10年が経った今でも、その敗北は
ニューヨーク出身のヒッチンズにとって心の中に引っかかる出来事となっており、自ら望んで防衛戦の相手にオルティスを選び、雪辱を果たしたいと考える可能性がある。
すぐにタイトル挑戦の機会が巡ってくるわけではないが、オルティスがランキング上位の強豪を相手に印象的な勝利を1つか2つ挙げることができれば、挑戦権を得られる位置に食い込む可能性は十分にある。本人の見立てでは、そう遠くないうちに再び脚光を浴びるチャンスがやってくるはずだ。
「俺の時代が来るんだ。」