急成長中のスーパーミドル級コンテンダーとして、人生を変えるような
カネロ・アルバレスへの挑戦を強く望んでいる一方で、パチェコは現実的に見て、9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで
テレンス・クロフォードと対戦した後に、メキシコのスーパースターであるカネロが自分との試合を望む可能性は低いと認識している。
仮にアルバレスがクロフォードに勝ったとしても──これはまだ確実ではないが──トゥルキ・アル・シェイク氏は、イギリスでの対戦相手として
ハムザ・シーラズや
クリス・ユーバンクJr.の名前を挙げている。
一方、ディエゴ・パチェコ(23勝0敗、18KO)は、カネロ・アルバレスが保持するタイトルのひとつにおいてWBOの指名挑戦者第1位に位置している。24歳のロサンゼルス出身であるパチェコと、彼のプロモーターであるエディ・ハーンは、アルバレス(63勝2敗2分、39KO)がいずれWBO王座を返上し、自分たちがその空位王座を他の選手と争うことになると考えている。
カネロ・アルバレスがNetflix配信のテレンス・クロフォード(41勝0敗、31KO)戦に向けた準備を進める中、ディエゴ・パチェコは活動を止めることなく、7月19日にテキサス州フリスコのフォード・センター・アット・ザ・スターで開催される、ジェシー“バム”ロドリゲス vs プメララ・カフのアンダーカードにて、
トレバー・マカンビー(28勝1敗、21KO)との12回戦でリングに上がる。この試合はDAZNが世界中に配信予定。
「自分としては、今すでにこの階級で素晴らしいポジションにいると思ってる」とパチェコは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「でも、トレバー・マカンビーのような実力ある選手に勝てば、さらに上のステージに行けるのは間違いない。もちろんカネロはこの階級の王者で、自分の夢を叶えてくれる存在だ。」
「でも、もしその試合が実現しなくても、誰もカネロに強制はできないし、そこに固執してストレスを抱えるつもりはない。自分は自分のやるべきことをやり続ける。カネロとの試合がなくても、この階級には他にもビッグファイトはたくさんあるから。」
パチェコは当初、無敗のトップスーパーミドル級コンテンダー、
クリスチャン・エンビリとの対戦を提案されていたが、最終的にはトレバー・マカンビーとの合意に至った。『ザ・リング』誌に対し、パチェコはエンビリとの対戦について、
提示されたファイトマネーではモントリオールのエンビリとWBC暫定スーパーミドル級王座をかけてケベックまで遠征する価値はないと感じたと説明している。
そのエンビリ(29勝無敗、24KO)は、先週金曜夜に
ケベックシティのビデオトロン・センターでポーランドのマチェイ・スレッキ(33勝4敗、13KO)を初回KOで下し、その暫定王座を獲得した。30歳のエンビリは、その圧倒的なパワーと前に出るスタイルゆえに、カネロ・アルバレスとの試合を組むのはさらに困難になる可能性が高いと見られている。
また、パチェコはWBCで5位、WBAで8位、IBFでは13位にもランクされている。パチェコは、報酬と開催地の条件さえ合えば、エンビリとの対戦に前向きだという。ただし、カネロやエンビリ以外にも、階級内には十分に魅力的な対戦候補がいると語っている。
「7月19日にしっかり勝てば、こういったビッグネームたちも俺との対戦に興味を持ってくれることを願ってる」とパチェコ。「今までは、“若い”“実績がない”“ハイリスク・ローリターン”って理由で断られてばかりだった。ファンがそういう試合を求めてても、俺はやる気があるのに、相手が受けてくれなかったんだ。」
「でも今は年齢も重ねてきて、ランキングも上がってきたし、トップコンテンダーとして少しずつ認められてきた。だからこれからは、俺と戦いたいと思う選手も増えるんじゃないかな。」
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
idecboxingで連絡可能。