強打を誇るスーパーミドル級コンテンダーのムビリは、WBCインターコンチネンタル168ポンド暫定王座を懸けた12回戦で、ポーランドのスレッキを初回2分28秒でストップした。
カナダ・ケベックシティのビデオトロン・センターで行われた試合で、ムビリはボディへの左フックから右アッパーカットへとつなぎ、残り46秒でスレッキを横倒しにした。
衝撃を受けたスレッキはマイケル・グリフィンのカウントにかろうじて応じたが、立ち上がっても足元はおぼつかず、グリフィンは正当な判断で試合をストップした。
ムビリの見事な勝利は、WBCスーパーミドル級暫定王座を手にするだけでなく、
カネロ・アルバレスが保持するリング誌認定、IBF、WBA、WBC、WBOの各168ポンド王座への挑戦権も引き寄せた。さらに無敗のムビリ(29勝無敗、24KO)は、9月13日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで行われる
カネロ対テレンス・クロフォード戦のアンダーカードに抜擢される可能性も出てきた。リヤド・シーズンの責任者であるトゥルキ・アル・シェイクは今月初め、カネロ対クロフォード戦の興行において、世界3億人以上のNetflix加入者に向けて披露したい“ファン好みのファイター”の一人として
ムビリの名前を挙げていた。
ワルシャワ出身のスレッキ(33勝4敗、13KO)は、直近3試合のうち2度目のKO負けを喫した。
ムビリは当初、無敗のメキシコ系アメリカ人コンテンダー、
ディエゴ・パチェコとの対戦を望んでいたが、最終的にスレッキ戦に落ち着くかたちで交渉がまとまり、金曜夜の試合が実現した。WBOスーパーミドル級1位にランクされているパチェコは、
当時WBO2位のムビリとの対戦オファーを断っていた。
ロサンゼルス出身のパチェコ(23勝無敗、18KO)は、代わりに7月19日、テキサス州フリスコにあるダラス・カウボーイズの練習施設「フォード・センター・アット・ザ・スター」で、
トレバー・マカンビー(28勝1敗、21KO)と対戦する予定となっている。
なお、パチェコは昨年8月24日にスレッキをTKOで下しているが、そのときはカリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツパークでの第6ラウンドまでかかった。
Keith Idecは『ザ・リング・マガジン』の上級記者兼コラムニストである。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。