ラスベガス発――
カラム・ウォルシュは、自身の晴れ舞台となった
フェルナンド・バルガス・ジュニア.戦(アレジアント・スタジアム/テレンス・クロフォード対カネロ・アルバレスの大一番の前座、観衆7万人超)での
判定勝について、「勝ちは勝ちだが、もっとできたはず」と感じている。
ウォルシュ(15勝無敗11KO)は、ジャッジ1人からフルマークを受け、残り2人からは1ラウンドを失ったものの完勝。だが本人は、この舞台にふさわしいインパクトを
残せなかったと悔しさをにじませた。「信じられない経験だったけど、もっと良い内容を見せたかったから少し残念だ。結局は無敗の相手に勝ったんだから満足しているけどね……本当に光栄だよ。自分はまだ24歳だということを忘れられがちだ。まだ学んでいて、成長の途中なんだ。経験はたくさん積めた」とウォルシュは試合後会見で語った。
「入場の時もまったくプレッシャーは感じなかった。でもリングに入って、最初のラウンドを終えた時、自分の調子が良くないと分かった。動きが重く、遅く感じた。そこから自分に『結果を出さなきゃ』と強くプレッシャーをかけたんだ。自分がどれだけやれるか、どれだけ経験があるか分かっているからこそフラストレーションが溜まった」
ウォルシュは、無敗同士のスーパーウェルター級10回戦でバルガスを182対159で上回ったが、2世ファイターのバルガスも最後まで食らいつき、互いに打ち合う展開となった。試合後のウォルシュの顔には黒いあざと腫れが残っていた。
「自分がもっとできることを分かっているから残念だった。これだけ大きな舞台で戦うのは初めてで、今回の1週間から得るものは大きい。1分1秒を楽しんだ」とウォルシュは語った。
内容に波があったとはいえ、
このアイルランド人の未来は依然として明るい。彼のズッファ・ボクシングでのキャリアは来年、本格的に始動する予定だ。
だが、その前にウォルシュのもとへ断れないオファーが届いた。
「トゥルキ・アル・シェイクに“11月に試合をしたいか”と聞かれたんだ。俺は“問題ない、教えてくれればいい。相手が誰でも構わない”と答えた。俺はシンプルな人間だ。ただ会場に行って、用意された相手と戦うだけさ」とウォルシュは語った。
Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramで @ManoukAkopyan をフォロー。