プロモーターのデイナ・ホワイトとトム・ローフラーは過去4年間、カラム・ウォルシュを草の根レベルから育ててきた。そしてこのスーパーウェルター級コンテンダーは、9月13日に
カネロ・アルバレス対テレンス・クロフォードのスーパーファイトのセミファイナルでフェルナンド・バルガス・ジュニアと対戦し、ついに飛躍のチャンスを手にする。
ウォルシュ(14勝0敗、11KO)は、これまで南カリフォルニアのカジノやマディソン・スクエア・ガーデン・シアターでUFC Fight Passの興行をメインで務めてきたが、今回ラスベガスのアレジアント・スタジアムでリングに上がることで、
TKOグループのズッファ・ボクシング(Zuffa Boxing)を代表する存在として昇格する。試合はNetflixを通じて世界に配信される。
「この大規模なイベントのセミファイナルを任されたことには本当に驚いた。光栄だ」とウォルシュは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「自分のスキルを示し、どれだけ優れたファイターであるかを、良い名前を持つ強敵を相手に証明する絶好の機会だ。我々は二人とも若くハングリーな無敗の戦士であり、すべてを懸ける準備ができている。この試合は興行の主役を奪い、今夜のベストバウトになる可能性を秘めている」
ウォルシュはUFCとの関わりを通じて格闘技界で知られる存在となってきた。ズッファ・ボクシングとUFCのCEOであるホワイトは、24歳のアイルランド人が2021年にプロデビューして以来、特別な関心を示してきた。
ウォルシュはローフラーの360プロモーションズに所属し、SNSでは「UFCのボクサー」として自らを売り出している。近年はUFCやWWEのイベントでも注目を集め、ガールフレンドのタバサ・リッチもUFCファイターである。
MMAやプロレスとの繋がりはさておき、フレディ・ローチの指導を受けるウォルシュは、ボクシング界屈指の層の厚い階級で「本物」であることを強調する。
「今はボクシングファンよりUFCファンの方が多いが、この試合ですべてが変わるだろう」とすでに三つの主要団体でランク入りしているウォルシュは語った。「自分が本物のファイターであり、世界レベルのボクサーで、次のステップに進む準備ができていることを示す」
「6歳からボクシングを始め、アイルランド選手権で6度の優勝、ヨーロッパ選手権で金メダルを獲得した。最近表舞台に出てきたように見えるかもしれないが、これまでの人生をすべてこのために費やしてきた。ついに世界的な舞台で報われるのは最高の気分だ」
ボクシングの外でも、ウォルシュはすでにファッション、パフォーマンス、カルチャーが交差するブランドにとって大きな存在となり、メインストリームに進出している。ズッファ・ボクシングの顔へと成長しているのと同様に、ウォルシュはジュエリーブランド「Jaxxon」や
Sister会社のアパレルブランド「Santo Studio」の顔でもある。両社を率いるベア・デジディオは、ウォルシュの名前を冠した特注ラインを発表し、さらにカリフォルニア州ニューポートビーチにウォルシュを象徴とするボクシングジムを開設し、フィットネスセンターの旗印とした。
「デイナ、トム、フレディ、ベアという素晴らしいチームに恵まれて幸運だ」とウォルシュは語る。「彼らが舞台裏で懸命に働き、私もリングでエキサイティングな試合をして結果を出すことで応えている」
「プレッシャーに負けることはない。私は世界中の大舞台で戦ってきた。いつも大一番では最高のパフォーマンスを発揮してきたし、今回もバルガスを相手に勝利を収める」
ウォルシュは二世ボクサーであるバルガス(17勝0敗、15KO)を打ち砕けると自信を持っている。父は元二度の世界スーパーウェルター級王者フェルナンド・“エル・フェロス”・バルガス。バルガスJrは、ウォルシュが直近の試合(6月、
右目の裂傷を負いながらもエリアス・エスパダスに5回技術判定勝ち)後に次戦の相手として浮上した。
「彼は悪くない。速いと思う」とウォルシュは評した。「だが、誰にでもあるパンチのチャンスを持っているだけだと思う。私はもっと多くのスキル、経験、パワーを持っているし、彼よりも強い相手と戦ってきた。全体的に見て私の方が優れたファイターだ」
ブックメーカー「DraftKings」は、ウォルシュをオッズ-295の本命、バルガスを+225の番狂わせ候補としている。ウォルシュが10回戦に勝利すれば、
TKOが2026年に発表予定のボクシング興行において、彼のズッファ・ボクシングでのキャリアは華やかなものになるだろう。
「プレッシャーの中で、大舞台で力を発揮できることを示さなければならない。TKOの旗の下で迎える重要なデビュー戦であり、全員に自分のスキルを示したい。自分が凡庸なファイターではないということを証明するための試合だ」とウォルシュは語った。
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。
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