ウシク(24戦24勝15KO)は、二つの階級
で三度の世界4団体統一を果たし、タイソン・フューリー、アンソニー・ジョシュア、
ダニエル・デュボアをそれぞれ2度ずつ撃破している。クロフォード(42戦42勝31KO)は、先週末にカネロ・アルバレスを圧倒し、男子で史上初めて三階級で4団体統一を成し遂げた。
ボブ・アラムは両者をよく知り、そして大いに敬意を払っている。だが「最高中の最高」を語る時、その座を日本の
井上尚弥に譲るつもりはない。
「これこそ世界最高のファイターだ」――アラムは日曜の試合後インタビューで満員の観衆を前に語り、4団体統一122ポンド王者を指さした。
井上尚弥は、日本のIGアリーナでの
ムロジョン・アフマダリエフ(14勝2敗11KO)戦では、普段のような冷酷さを見せなかった。だが、それでも勝利への道を切り開いた。巧みに動き、外からボクシングを展開し、相手が乱れた場面では強烈な右で制御してみせた。
アラムは特等席から試合を見守った。彼のPFPスターが汗ひとつかかずに戦う姿に笑みを浮かべた。試合終了のゴングが鳴ると、リングサイドの3人のジャッジは相手に与えるラウンドを探すのに苦労するほどで、
井上尚弥(31戦31勝27KO)は難なく判定勝を収めた。KO勝利は、もはや井上の代名詞となっている。過去11人の相手に聞けば分かることだ。
しかし、この夜の井上は多彩さを見せつけ、それが次の段階へと彼を引き上げたとアラムは信じている。
「井上がいかに完成されたファイターになったかを見せてくれた」とアラムは言う。「ただの強打者ではなく、優れた戦略、素晴らしいフットワークを備えている。それこそ真の歴史的偉人たちに共通するものだ。」