WBCは、英国人コンテンダー同士によるライトヘビー級最終挑戦者決定戦として、
ジョシュア・ブアツィと
ベン・ウィテカーの対戦を命じた決定を、発表からわずか1週間で撤回した。
11月29日、ウィテカーがベンジャミン・ガバジを初回で一蹴したことを受け、WBCはウィテカーを175ポンド級ランキング3位に引き上げ、2位のブアツィ(20勝1敗、13KO)との対戦を指示した。元WBC王者
アルツール・ベテルビエフが現在1位に位置している。
先週タイ・バンコクで開催されたWBC総会で出されたブアツィ対ウィテカーの指令では、その勝者が、
11月22日にサウジアラビア・リヤドでアンソニー・ヤードを下して王座防衛に成功した王者デビッド・ベナビデスへの挑戦権を最優先で得るとされていた。
しかしWBCは、ウィテカー(10勝0敗1分、7KO)に課されたシルバー王座の防衛義務を理由に、今回の決定を撤回した。28歳のウィテカーは、バーミンガムで行われたガバジ戦で135秒KO勝利を収め、空位だったシルバー王座を獲得しており、次戦ではその防衛戦に臨む見通しだ。
シルバー王座の義務を理由に最終挑戦者決定戦が中止されるという判断には、多くのファンが首をかしげている。というのも、そもそも多くのボクサーは最終挑戦者決定戦への道を切り開くために、シルバー王座を争うからだ。
とはいえ、ブアツィ対ウィテカーの指示が出された直後、ウィテカーの新プロモーターであるエディ・ハーンは、ザ・リングに対し、そもそもこの試合を進めるつもりはなかったと明かしている。
その代わり、ウィテカーがマッチルームと結んだ新契約では、次戦は海外で行われることが定められており、2月に米国デビュー戦が予定されている。その後、夏には英国へ戻り、再びメインイベントを務める計画だ。
一方で、ブアツィの次の一手は不透明なままだ。ブアツィは
先月、マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナでザック・パーカーと10回戦を戦い、物議を醸すマジョリティデシジョンで勝利した。
その試合後、自身が「強盗された」と主張する激昂したパーカーは、
WBAに即時再戦を要請したが、これは却下された。再戦の可能性は残されているものの、ブアツィは別の選択肢にも目を向けることになりそうだ。