ラスベガス発――
カネロ・アルバレスのコーチ、エディ・レイノソは、土曜夜にカネロが
テレンス・クロフォードをノックアウトし、メキシコのスターが「まだ健在である」と予言している。
一方、クロフォードのトレーナーであるブライアン「ボマック」マッキンタイアは異なるシナリオを描く。パウンド・フォー・パウンドの偉才同士の一戦は、バド(クロフォード)に明確に傾き、ジャッジが勝者として彼の採点用紙を提出するのに苦労しないほどになるという見立てである。
いずれかの予測は外れることになるだろう。週末、アレジアント・スタジアムのゴングが鳴れば、
Netflixにチューニングする世界中の視聴者が自らの目で判断できる。
「テレンスは自分自身でいればいい。彼には勝つためのIQがある。勝つ意志もある」とマッキンタイアは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「(カネロの全盛期が過ぎた)なんて言うつもりはない。彼はおそらく相手のレベルに引き上げられるタイプだし、いまリングに上がろうとしているこの競争相手は、想像しうる中で最高峰だ」
アルバレスは35歳を迎え、下り坂に差し掛かっているようにも見える。直近7試合はすべて最終ラウンドのゴングまで至っており、その間の2022年には
ドミトリー・ビボルに敗れている。直近5戦のうち4人からダウンを奪ってはいるものの、最後にストップ勝ちを収めたのは2021年のケイレブ・プラント戦まで遡る。
「(彼のパワーが過大評価かどうかは)わからない」とマッキンタイア。「リングで相対するまでわからない。枕を手にしているみたいに(=パンチが軽く)出てくるかもしれないからな」。
クロフォードは、賭け率で本命視されるアルバレスを相手に決定的なパフォーマンスを示せば、判定や正当な勝者として読み上げられることを気にする必要はないと強調する。
「それは自分の焦点ではない」とクロフォードは木曜の記者会見で語った。「自分のやるべきこと――試合に明確に勝つこと――に集中している。土曜日にそれをやるのを楽しみにしている……自分がここにいるのには理由があり、神は間違いを犯さない」
アルバレスは過去、接戦で有利な採点を受けたことがある。
2013年にフロイド・メイウェザーJr.と対戦した際、アルバレス自身が敗北を認めた試合で、ジャッジの一人が不可解にもドローと採点した。ゲンナジー・ゴロフキンとの最初の2戦(ドローとマジョリティ判定勝)では、接戦のラウンドを取るにはトリプルGに“合理的疑いを超える”ほどの明白さが求められたことを、ジャッジたちは示していたと言える。さらにアルバレス対ビボル戦については、ロシア人のビボル有利の115-113という三者一致の採点よりも、より大差で採点されてもおかしくなかったと主張する余地がある。
ジャッジはティム・チータム、マックス・デ・ルカ、スティーブ・ワイスフェルドの3氏で、直近ではマニー・パッキャオ対マリオ・バリオスを
マジョリティ・ドローと採点した顔ぶれでもある。レフェリーはトーマス・テイラー。
クロフォードとマッキンタイアは、ペルネル・ウィテカーがホリオ・セサール・チャベスやオスカー・デ・ラ・ホーヤという
メキシコの伝説と対戦した際に、内容で勝っていたように見えながらも不利な採点を受けた、あの“同じ運命”に直面する可能性について、眠れなくなるほど思い悩んではいない。
「この傑作を見逃すな」とマッキンタイア。「自信は〔ジムで〕培ったものだ。俺たちはこのために血のにじむ努力をしてきた。テレンスのエナジーが大好きだ。すべてはバドがカネロを叩きのめすためにある」
Manouk Akopyanは『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。
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