無敗のIBFライト級王者であるムラタラは、クルスを信頼に足る挑戦者と評価し、135ポンド級で行われる12回戦の世界タイトルマッチで、多くの難題を突きつけてくる存在だと見る。さらに、2021年五輪金メダリストであるクルスが、いずれ世界王者になる可能性があるとも考える。
ただし、自身が有望株から挑戦者、そして王者へと段階的に成長してきた歩みを踏まえると、ムラタラは、今週土曜夜にラスベガスのフォンテーヌブローでクルスが直面する抵抗のレベルに、まだ対応できる段階ではないと感じる。
クルスは、わずかプロ6戦目だった7カ月前の勝利で、ムラタラの王座への指名挑戦者となる。カリフォルニア州フォンタナ出身のムラタラ(23勝0敗、17KO)は、急成長を遂げるクルス(6勝0敗、3KO)に比べ、ほぼ4倍のプロ経験を積む。
それでも、ドラフトキングスのオッズではクルスが2対1の本命とされる。しかしムラタラは、クルスがプロ転向から2年半の間に、自分ほど強く、才能ある相手と対戦したことは一度もないと確信する。
「彼にとっては大きなステップアップになると思う」とムラタラは
『ザ・リング・マガジン』に語る。
「彼にとって問題になると思う。自分が精神面に与えるようなプレッシャーに対処するには、まだ時期尚早だと思う。だから終盤のラウンドで自分が彼を削っていく展開になると見ている。止めるチャンスは十分にある。自分のパワーは言うまでもないし、的確な一発が入れば、間違いなくストップできると思う」。
クルスは2021年8月の東京五輪ライト級決勝で、
キーショーン・デービスをスプリット判定で下す。ムラタラは、それ以降にクルスが対戦する相手の中で、疑いなく最も威圧感のある存在となる。
30歳のクルスは、6月14日にニューヨークで行われたIBF挑戦者決定戦で、
日本の三代大志郎(17勝2敗1分、6KO)を5回TKOで下し、ムラタラの王座挑戦権を獲得する。
「良い試合になると思う」とムラタラは語る。「彼は良い選手だ。リングの使い方も分かっている。ただ、自分のようなマインドセットや闘争心、勝つために前へ出続けるタイプの相手と戦ったことはないと思う。だから良い試合にはなるが、最終的には自分が勝つ」。
ムラタラは5月10日、
サンディエゴでロシアのザウル・アブドゥラエフ(21勝2敗、13KO)に12回判定勝ちを収め、IBF暫定ライト級王座を獲得する。その後、前王者ワシル・ロマチェンコが
引退を決断したことをニュージャージー州に本部を置くIBFに通知し、ムラタラの王座から暫定の肩書きは外れる。
クルスが世界王座を自身の実績に加えることを強く望む一方で、モチベーションに満ちたムラタラもまた、階級内での評価を高める決定的な勝利を求める。
「彼が持つネームバリューや五輪での実績は、自分のレジュメに加えるには申し分ない」とムラタラは語る。「将来的により大きな試合につながるはずだし、それこそが自分の望んでいることだ」。
ムラタラ対クルスをメインとするこの興行の
DAZN中継は、米東部時間午後8時(太平洋時間午後5時)開始予定となる。セミファイナルでは、ニュージャージー州ジャージーシティ出身のライトヘビー級
カリル・コー(10勝1敗1分、8KO)が、フィラデルフィアの
ジェシー・ハート(31勝3敗、25KO)と10回戦で対戦する。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライター兼コラムニストであり、Xでは @idecboxing で連絡できる。