土曜の夜、
ジャーマル・チャーロは大方の予想通りのパフォーマンスを披露した。試合前から圧倒的有利と見られていた一戦で、その期待にしっかりと応えた形だ。
それでもプロモーターのトム・ブラウンは、チャーロが18カ月ぶりの試合で勝利を収めたことを踏まえ、スーパーミドル級のトップ戦線に即座に加わる資格があると強調している。
チャーロは、トーマス・ラマンナを6ラウンドTKOで下すまで、どの階級でもRingのランキングには入っていなかった。元WBCミドル級王者およびIBFスーパーウェルター級王者である彼だが、2023年11月にホセ・ベナビデスJr.に3-0の判定勝ちを収めて以来、長らくリングから遠ざかっていたためだ。
気まぐれな一面を持つチャーロが再びアクティブな状態に戻った今、トム・ブラウンは彼を
カネロ・アルバレスが保持するRing、IBF、WBA、WBC、WBOの168ポンド王座に対する「No.1コンテンダー」だと見なしている。メキシコのカネロ・アルバレス(63勝2敗2分、39KO)は、
9月13日に開催予定の試合で、4階級制覇王者
テレンス・クロフォード(41勝無敗、31KO)を相手に、保持するすべての王座を防衛する予定となっている。会場は現時点で未定。
ネブラスカ州オマハ出身のテレンス・クロフォード(41勝無敗、31KO)は、今回の一戦で2階級、つまり約14ポンドの階級を上げてアルバレスに挑むことになる。一方、チャーロは現在35歳ながら、新たな階級で自身のベストはこれからだと感じている。
「ジャーマル・チャーロは、スーパーミドル級で一気にトップコンテンダーの座に駆け上がったよ」と、TGBプロモーションズ代表のトム・ブラウンは、ラマンナ戦での快勝後、ザ・リング誌のマヌーク・アコピアンに語った。「この階級はカネロ・アルバレスが頂点にいて、その次がチャーロだ。そしてアルマンド・レセンディスをNo.2に挙げたい。」
アシュランドシティ(テネシー州)出身の元IBF世界スーパーミドル級王者
カレブ・プラント(23勝3敗、14KO)は、レセンディス戦に『The Ring』誌スーパーミドル級ランキング3位として臨んだ。同ランキングでは、カメルーン出身でケベックを拠点とするクリスチャン・ムビリ(28勝無敗、23KO)が1位、ロサンゼルスの
ディエゴ・パチェコ(23勝無敗、18KO)が2位につけている。
レセンディス(16勝2敗、11KO)は、『ザ・リング・マガジン』のスーパーミドル級トップ10にはランクインしていなかった。その一因として、2戦前のミドル級での激闘においてエリジャ・ガルシアに8回TKO負けを喫していたことが挙げられる。
ヒューストン出身のジャーマル・チャーロ(34勝無敗、23KO)は、土曜夜の試合で2020年9月にコネチカット州アンカスビルのモヒガン・サン・アリーナでセルゲイ・デレフヤンチェンコに判定勝ちし、WBC世界ミドル級王座を防衛して以来、わずか3試合目のリングとなった。チャーロはスーパーミドル級に完全に順応していると感じており、プラントとの因縁対決の実現が難しくなった今、かねてから希望しているカネロ・アルバレス戦への機運が高まっている。
「自分は168ポンドで最も危険なファイターのひとりだ」と、ジャーマル・チャーロは試合後の記者会見で語った。「ようやくスーパーミドル級に慣れてきたところだけど、いずれは――俺のチームは最高なんだ、信じてくれ……トム・ブラウン、アル・ヘイモン、みんながちゃんと道を切り開いてくれる。カレブ・プラントが[WBA暫定]王座を失った今、もう一度仕切り直す必要があるけど、それでも168には良い試合がまだ残ってるよ。」
チャーロはトーマス・ラマーナ(39勝6敗1分、18KO)との試合で12対1の大本命とされ、6回開始直後にリングサイドドクターの判断によりレフェリーのマーク・ネルソンが試合をストップするまでに3度のダウンを奪った。
この試合は、チャーロにとって復帰戦として位置付けられていた。彼は2024年5月に飲酒運転、事故現場からの逃走、警察からの逃亡など複数のトラブルを抱え、WBCからミドル級王座を剥奪されたが、それらの困難を乗り越えてリングに戻ってきたのだった。
Keith Idec は『ザ・リング』誌のシニアライター兼コラムニストです。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡できます。