アメリカの新鋭ヘビー級プロスペクト、
ジョシュア・エドワーズがプロ2戦目のリングに登場。デビュー戦からわずか6週間後、3戦のキャリアを持つアレクサンダー・ローズを相手に、3ラウンド以内のストップ勝ちを目指した。その狙い通り、試合は開始からわずか2分強で決着した。
エドワーズは堂々たるKO勝利を収めた。昨夏のオリンピックでアメリカ代表として出場した現在25歳のジョシュア・エドワーズは、今年1月にゴールデンボーイ・プロモーションズと契約を結んだ。アメリカ国内では次なるヘビー級スターの登場が待ち望まれる中、そのポテンシャルに対する期待は日ごとに高まっている。
ゴールデンボーイ・プロモーションズ代表のオスカー・デ・ラ・ホーヤは、ヒューストン出身の新星ジョシュア・エドワーズの成長ぶりを称賛し、その将来性に賛辞を惜しまなかった。そして、DAZNの中継中、
メインカードのベクテミル・メリクジエフ対ダリアス・フルガム(12ラウンド判定勝ち)戦の最中に、あるニュースを意気揚々と発表した。
「彼こそがアメリカ・ヘビー級ボクシングの未来だよ。『何を言ってるんだ』と思う人もいるかもしれないけど、俺の実績を思い出してくれれば分かるはずだ。彼は6月28日に再びリングに戻る。とにかく楽しみだよ。スキルレベル、しなやかなパンチ、フットワーク、そしてパワー──すべてを兼ね備えている。今は220〜230ポンドくらいだが、トレーナー陣がしっかりと体を作っていて、我々としては240〜245ポンドまで持っていきたいと思っている。」
「彼は近い将来、間違いなく要注意の存在になる。だからこそ、6月28日のジェイク・ポール対フリオ・セサール・チャベス・ジュニア戦のアンダーカードに再び登場させる予定だ。」
エドワーズは2019年11月、アマチュア時代にダリアス・フルガムに勝利。その後、2023年のパンアメリカン競技大会で金メダルを獲得し、翌年のオリンピック出場権を手にした。イタリアのディエゴ・レンツィにスプリット判定で敗れたものの、その情熱は揺らぐことなく、迷うことなくプロの世界へと舵を切った。
“ザ・ロケット”ことエドワーズは、名伯楽ロニー・シールズとメルヴィン・マローンという信頼厚いトレーナー陣をセコンドに従え、今年4試合を戦うという明確な目標を掲げている。露出が増えるにつれて、対戦相手のレベルも徐々に引き上げられていく予定だ。そして、その第一歩となるのがジェイク・ポールの夏興行。これ以上に注目を集める舞台は、そう多くはないだろう。
世界王座獲得を視野に入れるという野心を公言しているジェイク・ポールがメインを務める次回興行では、WBA・WBOクルーザー級統一王者ヒルベルト・ラミレス(47勝1敗、30KO)が、WBOの指名挑戦者であるユニエル・ドルティコス(27勝2敗、25KO)を相手に、WBOタイトルの防衛戦を行う予定だ。これは同興行のセミファイナルとして組まれているが、オスカー・デ・ラ・ホーヤは「偶然とは思えない」と語っている。
ファンの期待に応える
「常に誰とでも協力して、最高の試合を実現させることに誇りを持ってきた。それを今回も実現しているんだ」と、6月28日の興行について語るデ・ラ・ホーヤは続けた。「スルドにとっては素晴らしい防衛戦になるし、この試合のあとにも多くの選択肢が広がっている。」
先週発表されたのは、フロイド・スコフィールド(18勝無敗、12KO)の復帰戦だ。2月22日に予定されていたWBCライト級王座戦でシャクール・スティーブンソンと対戦するはずだったが、試合週にサウジアラビアで体調を崩し、カードは白紙となっていた。
スコフィールドの対戦相手は、タフなベテラン、テビン・ファーマー(33勝8敗1分、8KO)に決定。34歳のファーマーは、無敗の暫定王者ウィリアム・セペダ(33勝無敗、27KO)との予想外の2連戦を経てリングに戻ってくる。なおセペダは、2週間後にニューヨークでシャクール・スティーブンソンとのWBC世界ライト級王座戦に挑む予定だ。
ここ数カ月で多くの批判を浴び、昨年11月2日のレネ・テレス・ヒロン戦(自身初の12回戦)では脆さも見せた22歳のスコフィールド。オスカー・デ・ラ・ホーヤは、そんな彼に“スター誕生”を予感させるパフォーマンスを期待している。さらに、オスカーがもう一つの“ビッグニュース”を明かした。
マッチルームとクイーンズベリーによるクロスプロモーションの成功例のように、ゴールデンボーイもアメリカ国内で同様の取り組みを模索している。6月1日にリヤドで行われた対抗戦では、フランク・ウォーレン率いるクイーンズベリーがエディ・ハーン率いるマッチルームに全勝という結果を収めた。
ただし、年内に予定されていた待望の再戦については、現在のところ交渉が棚上げになっている。
「PBCとの交渉を進めていることを発表できて嬉しいよ。世界中のファンに最高の試合を届けるために動いている。ゴールデンボーイの全選手を、近い将来PBCの選手たちと戦わせるつもりだ。いま我々がまとめているのは、そういうカードなんだ。素晴らしいマッチアップがたくさんある。」
デ・ラ・ホーヤは、PBC所属の注目ファイターたちの名を挙げ、自軍の選手たちとのビッグマッチの可能性に言及した。その中には、新WBC世界ライトヘビー級王者デビッド・ベナビデス(30勝無敗、24KO)、元世界王者アイザック・クルス、そしてティム・チューといった実力者たちが含まれている。
「ヴァージル・オルティスJr 対 ティム・チューでも、サーマンでも、誰でもいい。向こうが誰をぶつけてきても構わない。さあ、やろうじゃないか。こっちはいつでも準備はできている。」
WBA・WBO・IBF王座統一戦として期待が高まる、リング誌認定王者ジャイ・オペタイアとの対戦について問われたラミレス陣営は、「実現の可能性は十分にある」としつつも、来月の試合で再び勝利すれば、33歳のサウスポーには他にも多くの選択肢があると改めて強調した。
「今回の指名挑戦者は手強いが、それを乗り越えれば……もしベナビデスが『スルドとやろう』と言ってくれたら、もちろん実現させるつもりだ!PBCとのビッグファイトになるし、未来が本当に楽しみだよ。」