オレクサンドル・ウシクは2026年前半の復帰を目指しており、今週土曜に行われる
ジョセフ・パーカー対ファビオ・ワードリー戦の勝者が次の挑戦者候補筆頭になると、ウシクのアドバイザーであるセルヒー・ラピンが
『ザ・リング・マガジン』に語った。
ロンドンで行われるこの試合の勝者は、
ウシクが保持する4本の王座のうちの一つであるWBO世界ヘビー級タイトルの指名挑戦権を得ることになる。
WBOは統一王者の防衛順を定めたローテーションシステム上、次に義務防衛が回ってくる団体であり、本来は7月に防衛戦が命じられていたが、
ウシクの背中の負傷により延期されていた。
ラピンは、ウシクの回復は「非常に順調」であり、最近「リハビリキャンプ」を終えたばかりだと明かした。
「彼は体調も良く、絶好調だ」と語る。
38歳のウシクは、7月に
ダニエル・デュボアを再びストップした後、一時は現役続行について明言を避けていたが、先週の発言で「41歳まで戦うつもりだ」と明かした。
ラピンは、ウシクに残された試合数はおそらくあと5戦程度だろうと見ているが、その中に
タイソン・フューリーとの第3戦は含まれないと考えている。
フューリー陣営は、2024年にウシクに2連敗を喫した後、来年の三部作(トリロジー)実現を求めている。しかしラピンは、その必要性を感じていないという。実際、ウシクはフューリーに2勝0敗としており、再戦は初戦以上に明確な勝利だった。
「理論上は興味深い選択肢だが、誰のためになるのか?」とラピンは問いかける。「もしボクシングファンが本当にそれを望むなら、考える余地はあるかもしれない。だが、私の見解ではその章はすでに閉じられている」
ウシク(24勝無敗、15KO)は、
将来的に新星モーゼス・イタウマとの対戦を否定するかのような発言をして注目を集めたが、ラピンは「可能性がないわけではない。ただし、今ではない」と説明する。
イタウマはまだ20歳で、この段階では未知数の存在である。8月には
ディリアン・ホワイトを初回TKOで下したが、真のトップ10ヘビー級選手との実績を積まなければ、ウシクが彼を相手に考えることはないだろう。
「ウシクがイタウマとの対戦を望んでいないとは言わない」とラピンは述べる。「彼は有望なファイターであり、チームもここまで彼を育て上げたことは素晴らしい。しかし、ヘビー級全体を見渡せば、ウシク以外にも多くの強豪が存在する。
イタウマはまだ“伝説”と呼ばれる男に挑む前に、本格的な試練を受ける必要がある。彼が12ラウンドを戦い抜いたことはあるか?危険な局面を経験したことは?答えはノーだ。現時点では、ウシクを倒すための武器をまだ持っていない」