井上尚弥にとって、サウジアラビア・リヤドでの初陣が早くも計画されている。
トゥルキ・アル・シェイク閣下は、「モンスター」井上尚弥を12月27日に
デビッド・ピカソーと対戦させる構想を明かした。リヤド・シーズンの一環として予定されているこの興行では、「日本 vs メキシコ」をテーマに掲げ、同日には他にも注目カードが組まれる見通しだという。
「12月には“モンスター”が登場する」とアル・シェイクは語った。「本物のモンスターだ。12月27日に井上が登場する。ピカソーとのメインイベントを実現する段階までかなり近づいている。このカードは日本とメキシコによる最大級の対決として構成されることになる。」
当初、井上 vs ピカソーは5月4日にラスベガスで井上のスーパーバンタム級4団体統一王座戦として計画されていたが、実現には至らず、代わってラモン・カルデナスが「モンスター」の相手を務めた。
彼らは2025年最高の名勝負のひとつを繰り広げ、カルデナスは2ラウンド終盤に井上からダウンを奪ったものの、井上(30勝0敗、27KO)はその後主導権を握り返し、7ラウンドにダウンを奪い、8ラウンドでストップ勝ちを収めた。
ピカソー(31勝0敗1分、17KO)は2024年12月14日に最後の試合を行い、イェイソン・クエジョを3ラウンドKOで下している。
もっとも、
井上はまず9月14日に日本でムロジョン・アフマダリエフとの一戦をクリアしなければならない。アフマダリエフ(14勝1敗、11KO)はWBAスーパーバンタム級暫定王者で、ここ3戦連続勝利中。直近では5月30日にメキシコでルイス・カスティーヨを8ラウンドTKOで破っている。
井上 vs ピカソー以外にも、「日本 vs メキシコ」興行には注目カードが揃う可能性がある。
フランシスコ・ロドリゲスJr.は土曜にガラル・ヤファイを圧倒してWBCフライ級暫定王者となり、もしジュニアバンタム級へ階級を上げない場合は、WBA&WBC統一フライ級王者の寺地拳四朗との対戦が視野に入る。IBF&WBC統一バンタム級王者の
中谷潤人(31勝0敗、24KO)は、スーパーバンタム級初陣としてカルデナス(26勝2敗1分、14KO)との試合が予定されており、こちらもテーマに沿ったマッチアップとなる。
そしてもし、井上と中谷が12月27日の試合で勝利した場合、
両者が2026年に対戦する可能性が生まれる。この試合は、実現すれば日本ボクシング史上最大の一戦となることは間違いない。