ブライアン・ノーマン・ジュニアが11月に
デヴィン・ヘイニーと迎えるキャリア最難関の試練は、ウェルター級の行方を大きく左右することになりそうだ。
ジョージア出身のノーマン(28勝0敗、22KO、2NC)は充実した状態で王座を防衛中であり、サウジアラビアの首都リヤドを再び堂々と防衛を果たして後にすると自信を見せている。しかし、この階級に初参戦するヘイニー(32勝0敗、15KO、1NC)はそうはさせまいと狙っている。
11月22日に開催される「リングIV」の豪華興行の一部として行われるWBO世界ウェルター級タイトル戦は、どちらが勝っても無敗の新王者が誕生する。そしてその勝者は、攻略可能な王者が並ぶ変動の激しい147ポンド級で残るベルトを一掃すると広く予想されている。
サンアントニオ出身のマリオ・バリオス(29勝2敗2分、18KO)は、アベル・ラモス戦と殿堂入りボクサーの
マニー・パッキャオ復帰戦で2試合連続ドローに終わっている。一方、ロランド・ロメロ(17勝2敗、13KO)は、
エニスが統一王座を返上したことで「レギュラー」王者から昇格した。今月行われた再戦で、
ルイス・クロッカーがパディ・ドノバンに12回判定2-1の接戦で勝利したことは、「実力さえあれば、現王者たちは攻略可能だ」という見方をさらに強める結果となった。
クロッカー(22勝0敗、11KO)は初戦で大差をつけられていたが、ドノバンがゴング後のパンチで反則負けとなり救われた。再戦では冷静な試合運びの中で2度のダウンを奪ったものの、判定は2-1に割れ、辛うじて同胞のアイルランド人ライバルを退けたにすぎない。
元IBF世界スーパーライト級王者のリアム・パロ(27勝1敗、16KO)は、ヘイニーやパッキャオと並び、下の階級から上げてきた元王者3人のひとりとして、現在主要4団体の世界ランキング上位15人に名を連ねている。
彼がIBF世界ランキング8位のダビド・パポを破って手にしたタフな挑戦者決定戦での勝利は、来月のIBFランキング更新で地位を押し上げることになるだろう。ただし、クロッカーのプロモーターであるエディ・ハーンは、その1週間前に「義務挑戦者に指名されるには、あと1勝は必要だ」と示唆していた。
クロッカーの戦術変更に敬意を示しつつも、マッカイ出身のサウスポー(パロ)は、自分の番が来れば新王者を倒せると自信を崩していない。
彼はBoxingSceneにこう語った。
「最初の試合は完全にドノバンのペースだった。だからクロッカーとそのチームがあの戦術を考え、実行して、何度もダウンを奪ったことは評価する。いい試合だったけど、自分にチャンスが来ればクロッカーを倒せる自信がある。とにかく勝ち続けるしかない。」
IBFであろうと他団体であろうと、パロ(WBO5位)は変えられないことにこだわりはない。むしろ「誰が相手でも勝てる」と自負している。
ノーリミット社CEOジョージ・ローズは、2026年に向けてロランド・ロメロやマリオ・バリオスとの試合について予備交渉を行っていることを明かした。パロは以前からラスベガスでロメロと何度もスパーリングをしており、お互いに敬意を持つ仲でもある。
「ロリーとはリングを共にしてきたし、互いに尊敬している。お互いが本物のファイターだと理解しているし、正直、友達だと思っている。でも彼のベルトは欲しい。ベルトを持っている者なら誰でもターゲットだし、俺と彼の試合は絶対に理にかなっている」
29歳のパロは、先週
ダビド・パポとの激闘を12回判定で制した後、Fox Sports Australiaにそう語った。