レオ・アタンがプロキャリア最初の2戦を合わせてわずか5分で片付けたことを考えると、注目を集めているのは18歳ヘビー級の落ち着きと我慢強さだ。
7月には
ミレン・パウノフを難なく処理し、土曜の夜にはクリスティアン・ウワカを初回で仕留めた。
数字だけ見れば大した結果ではない――予想通りと言う人もいるだろう――だが、ヨーク出身のアタン(2勝0敗2KO)が冷静かつ計算されたやり方で勝利を収めている点こそが際立っている。
世界中どんなプロヘビー級でも、サンドバッグの前に立てばジムに轟音と衝撃音が響き渡る。
だが本当の実力が試されるのは、相手から反撃が返ってきて、距離を測る時間も足を固める余裕もなく、自由に打ち込めない状況に追い込まれた時だ。
多くの若手ヘビー級は力の差が大きく野心のない相手を連続で短時間KOして戦績を重ねるが、対戦相手のレベルが上がると途端に打開策を失う。
アタンが格上や技巧派を相手に同じように機能するのかはまだわからない。だが彼は、プロで何年もかけて身につける選手もいるほどの稀な資質をすでに示している。
そう、レオ・アタン「長くこのゲームに身を置く、すべての一歩を楽しむ」
、じっくりと機を待つ忍耐力も備えている。
「俺とチームは、当然ながら舞台裏で落ち着いてチャンスを探すこと、ただ闇雲に行かないことを意識して準備していたんだ」 と、ウワカを片付けた直後にDAZNへ語った。
「狙いどころを見つけた時、そこで正しいタイミングと瞬間に仕掛けたんだ。」
アタンがシニアのアマチュア試合を一度も経験せずにプロに転向したことを考えると、その落ち着きぶりはさらに驚異的だ。しかも彼は早くも元WBCヘビー級王者フランク・ブルーノや、二度の統一王者
アンソニー・ジョシュアと同列に語られている。
ありがちな「強く印象を残そうとしすぎる罠」にもハマらず、期待の重圧で肩が固くなることもない。アタンはリラックスして肩の力が抜け、プロボクサーとしての一瞬一瞬を楽しんでいるように見える。
「もちろん緊張したよ。自分にとってボクシングは人生だから」と彼は語った。
「頭の中の前にも後ろにも、どこを見てもボクシングのことしかない。だから常に集中しているし、とくに今夜はみんなが応援に来てくれたから、自分にとって世界そのものの意味を持つ。だからこそ彼らに満足してもらえるように、しっかり印象を残したいんだ。」
アタンの序盤の成功は、
必然的にヘビー級の神童モーゼス・イタウマとの比較を呼び、早くも「トップへの道を加速させろ」と求める声が上がり始めている。
だがアタン自身は浮かれることなく、まだ長い道のりがあることを理解している。
「次は、とにかく試合に出ることだ」と質問に答えた。
「月曜にはすぐジムに戻って、練習を積んで、今夜の試合で出たミスを修正するつもりだ。まだ自分が目指す完成形には全然届いていない。でも毎日、神の導きがあれば、一歩ずつ近づいていけるように努力しているんだ。」