WBA・WBCフライ級王者の
寺地拳四朗が、水曜日に
リカルド・サンドバルとの統一王座防衛戦に臨む。この試合は非常に危険な一戦となる可能性がある。
Ring誌のフライ級ランキング1位に位置する寺地は、フライ級屈指の実力者との対戦を歓迎している。
「映像を見たけど、彼はとても良いボクサーで、かなりアグレッシブに前に出てくるスタイルだね」と、防衛王者の寺地は『ザ・リング・マガジン』に語った。「だから、彼との試合をすごく楽しみにしている。」
「プレッシャーをかけて下がらせたいけど、それが通用しなければ、時にはフットワークも使っていくつもりだ」
前戦で寺地(25勝1敗、16KO)は、
阿久井政悟との一戦でWBC王座の防衛に成功すると同時にWBA王座も獲得した。試合終盤に猛攻を仕掛け、逆転ノックアウトを決めた。
息を呑むような展開となったこの一戦は、今年屈指の名勝負のひとつとして、その劇的な結末とともに記憶に残る試合となった。
「レフェリーが試合を止めたときは本当に嬉しかった」と寺地は語った。「あの場面は運が良かったのか、それとも最後に集中力が高まっていたのか、自分でもよく分からない。でも、勝ったときは間違いなく嬉しかったよ」
「下がらせるつもりで戦っていたけど、まったく下がってこなかった。だから、前回の試合では、下がらない相手にどう対応するかを学ぶことができたという意味で、次につながる良い経験になったと思っている」
この勝利によって、寺地はパウンド・フォー・パウンドでの評価を得る一歩を踏み出した。33歳の日本人王者は、現在
ザ・リング・マガジンの“神話的ながら高く評価されている”ランキング、通称P4Pランキングで第9位にランクインしている。
「世界のトップボクサーの中に名を連ねられたことは嬉しいし、さらに上を目指したいというモチベーションにもなる」と語り、「これからもランキングを上げていけるように頑張りたい」と意気込みを見せた。
そのためにも、寺地は現在P4Pランキング6位に位置するスーパーフライ級統一王者ジェシー・ロドリゲスに照準を合わせている。“バム”は7月19日、無敗の南アフリカ人
プメレラ・カフを10ラウンドTKOで下し、IBF王座を獲得して自身の増え続けるタイトルコレクションに加えた。「今は階級を上げることを考えていて、バム・ロドリゲスと戦いたい」と語った。実はこれが
初めての発言ではない。まずは目の前のリカルド・サンドバルを倒さなければならない――決して楽な相手ではない。しかし、これまでの寺地を見てきた者なら、決して彼を侮ってはいけないことを知っているはずだ。
Ring誌のフライ級ランキングで第5位に位置するサンドバルは、9年前にメキシコでプロデビューを果たした。
キャリア初期に4回戦でマジョリティ・デシジョンの敗北を喫したものの、サンドバルは意欲的に試合を重ね、オスカー・バスケスやレイモンド・タブゴンにそれぞれ異なる形で勝利を収めた。その後イギリスに乗り込み、元世界タイトル挑戦者
ジェイ・ハリスとのIBF挑戦者決定戦では8ラウンドでストップ勝ちを収めている。
サンドバル(26勝2敗、18KO)は、当時無名ながら11戦全勝だったコスタリカの
デビッド・ヒメネスとの対戦でリスクを取ったが、これが裏目に出てしまい、12回マジョリティ・デシジョンで敗北を喫した。
しかし“エル・ニーニョ”はその後、過去3年間で6連勝を記録しており、その中には元世界タイトル挑戦者のカルロス・ブイトラゴを8ラウンドで、元ライトフライ級王者アンヘル・アコスタを10ラウンドでそれぞれストップした勝利も含まれている。
質問やコメントはエンソン(elraincoat@live.co.uk)まで。また、X(旧Twitter)では@AnsonWainwr1ghtをフォロー可能。