ジョシュ・パドリーは、
リース・ベロッティとの130ポンド級デビュー戦で、自身のスーパーフェザー級としての実力が本当に試される一戦になると見ている。
35歳のベロッティは英国・コモンウェルス両王座を失ったものの、判定負けを避けようと安全策を取らず、逆転ノックアウトを狙いに行った姿勢と全力の戦いぶりは、彼にまだ闘志と執念が残っていることを証明した。
パドリー(16勝1敗、5KO)は将来有望な選手と見られているが、ベロッティ(20勝6敗、15KO)がただ小遣い稼ぎのために試合に臨むようなタイプではないことを理解している。
「リースは侮れないし、何度でも向かってくる。試合中は一切スペースを与えてくれない。それが彼のスタイルだ」とパドリーは『
ザ・リング』に語った。
「リースのキャリアを見ればわかる。彼が負けるのはこれが初めてじゃない。5回か6回負けているはずだ。でも必ず戻ってくる。」
「彼が引退間近だと言う人がいるのはもちろん承知している。でもそれはリースのスタイルじゃない。もしそうするつもりなら、連敗していたときにとっくにそうしていただろう。
彼にはそんな性質はない。常に全力を尽くすだけだ。ガーナー戦では、その夜は相手が上回っただけだと思う。だからリースは、俺との試合で過去の敗戦を帳消しにしようと必ず挑んでくるはずだ。」
英国の地域レベルのシーンを熱心に追っていない限り、29歳のパドリーを知っている人は、おそらくリヤド・シーズンの興行での活躍を通してだろう。
2024年9月、パドリーは140ポンド級に階級を上げ、ウェンブリー・スタジアムで行われたダニエル・デュボア対アンソニー・ジョシュア戦のアンダーカードで、高く評価されていたマーク・チェンバレンに番狂わせ勝利を収めた。
今年2月には、フロイド・スコフィールドの直前欠場により、WBCライト級王者シャクール・スティーブンソンの挑戦者探しに主催者が奔走。
パドリーは極めて急なオファーを受けて出場し、9回TKO負けを喫したものの、その果敢な戦いぶりで敬意を集めた。スティーブンソン戦は金銭的には魅力的だったが、世界レベルへの挑戦としては時期尚早だった。それでもパドリーは、今後しっかりとキャリアを築くための支えと後ろ盾を得ている。
「俺のキャリアは少し変わっていて、国内シーンを順に踏んで上がる前に、スポーツの頂点に近いところまで行ってしまったんだ」と彼は語る。
「セントラルエリア王座戦からウェンブリーでの試合に飛び、チェンバレン戦は本来ならWBCシルバー王座決定戦になるはずだったけど、契約体重が変更されてベルトが懸かる試合ではなくなってしまった。だから少し変な経歴なんだ。
一度世界レベルを経験した今は、一歩下がって、でもまたそこに戻るために動く時期だ。リースはその完璧なチャンスだと思う。」
英国の130ポンド級は、ガーナーや経験豊富なWBA暫定王者ジャザ・ディッケンズといった将来的な標的から、ロイストン・バーニー=スミス、ジョルジオ・ヴィシオリ、イブラヒーム・スライマーンといった若手まで、多彩な顔ぶれが揃っている。
ベロッティはその中間的な存在だ。国内では一歩抜け出しており、欧州レベルでのみ敗北を喫している。パドリーにとって、新階級での立ち位置を測る理想的な相手といえる。
「これまで俺はずっとライト級か、時にはスーパーライト級で戦っていたから、ああいった選手たちは全く視野に入っていなかった。でも今はこの階級に下げたことで、ベロッティは初戦で存在感を示すのに最適な名前だと思う」と語った。