フレイザー・クラークと
ジェイミーTKVによるブリティッシュ・ヘビー級王座戦が、11月29日に行われることが正式に決定した。
水曜日に「ザ・リング・マガジン」が報じたとおり、ジェイミーTKV(8勝2敗、5KO)が肋骨を負傷したため、当初予定されていた10月25日の試合には間に合わないことが判明した。この試合は、
BBCで20年以上ぶりに生中継されるプロボクシング興行として予定されていたものだった。
この知らせを受けて、興行プロモーターのボクサー社は、フレイザー・クラーク(9勝1敗1分、7KO)が同じ日に空位のブリティッシュ王座を争えるよう、代役候補の起用を検討した。さらに、BBCでのデビュー放送を予定どおり実現させることを最重要課題として動いた。
関係者によれば、ボクサー社はブリティッシュ・ボクシング・ボード・オブ・コントロール(BBBofC)に代役候補を提示したものの、その選手がブリティッシュ王座の挑戦者として適格ではないと判断され、承認されなかったという。
その結果、ボクサー社は興行全体を11月29日に延期する決定を下した。開催地は引き続きダービーのヴァイラント・ライブ・アリーナで行われ、スカイスポーツとの契約終了後、公共放送局BBCとの新契約による初の無料生中継イベントとして放送される予定だ。
これにより、フレイザー・クラーク対ジェイミーTKVの試合は、10月25日にロンドンのO2アリーナでDAZNにて生配信されるファビオ・ウォードリー対ジョセフ・パーカーのヘビー級戦と日程が重なることはなくなった。しかし、新たな日程では、11月29日にバーミンガムで開催されるマッチルームの興行とぶつかることになる。そのイベントのメインを務めるのは、今月初めにボクサー社を離れマッチルームと
契約した新加入のベン・ウィッテカーだ。
ブリティッシュ・ヘビー級王座を懸けたクラーク対TKV戦に加え、ボクサー社によるBBCでの初興行では、プロモーターのミック・ヘネシーの娘で無敗のフランチェスカ・ヘネシー(6勝0敗、1KO)が、キャリア初の10回戦に挑む。20歳のヘネシーは昨年10月以来わずか1試合しか戦っておらず、今回、チェコ共和国のファビアナ・ビティキ(22勝2敗2分、5KO)と対戦する。
プロモーターのベン・シャロームは次のように語った。
「ケガはこのスポーツの一部だ。日程を変更するのは残念だが、選手の安全を最優先にしなければならない。ジェイミーは練習中にケガを負い、医師の判断では試合出場は不可能だということだった。
両選手と話をしたが、もちろんどちらも落胆している。ただ、それだけに11月29日の試合には一層の緊張感が加わるだろう。フレイザーは『今すぐ勝てる状態だ』と感じており、トレーニング計画を完全に変更しなければならないことに苛立ちを覚えている。一方のジェイミーは、自分が万全のコンディションであり、フレイザーを倒せることを証明しようと必死だ。これまで両者は互いに一定の敬意を保ってきたが、両陣営の感情が高ぶるにつれ、その空気が変わりつつあるように感じる。」