スーパーミドル級(168ポンド)で“トップ”だと誰を思おうと、
エドガー・ベルランガはその相手を望んでいる。
かつては、28歳のベルランガには選択肢が溢れていた。元世界王者の
カレブ・プラント、
ハイメ・ムンギア、
ウィリアム・スカルといった名前は、いずれも対戦相手として理にかなっていた。
しかし、それぞれの選手にとって痛手となる失速や敗北が生じ、話は流れていった。
カレブ・プラントは、
5月31日にホセ・アルマンド・レセンディスとの12回戦で番狂わせの敗北を喫した。この試合は、秋に予定されていた元王者との復帰戦への道を切り開くはずの一戦だった。
ハイメ・ムンギアは、2024年の「年間番狂わせ候補」となった自身の敗戦を、同年6月初旬に行われたフランスのブルーノ・スラースとの激闘を制する12回判定勝ちでリベンジした。
しかしその後、
テストステロン代謝物の体外由来反応で陽性となり、その影響への対応に追われている。
一方、ウィリアム・スカルは
カネロ・アルバレスとの4団体統一戦という“夢の大舞台”を手にしたものの、精彩を欠き、
12ラウンドの凡戦を経て判定負け。完全にチャンスを逸する形となった。そうした中、エドガー・ベルランガ(23勝1敗、18KO)は、
ジャーマル・チャーロとの対戦に強い関心を寄せている。元2階級制覇王者のチャーロは、長期ブランクを経て5月のプラント対レセンディス戦のアンダーカードに登場し、
トーマス・ラマンナを6回でストップした。健在ぶりをアピールした。
チャーロが年内に再戦線に戻る意志があるなら、ベルランガは試合の実現は可能だと信じている。
「もしジャーマルが乗り気なら、12月にやれるよ」とベルランガは最近『ザ・リング』に語っている。
チャーロ(34勝0敗、23KO)との対戦は大きな話題になるが、ベルランガは浮かれることなく、まず目の前の試合に集中している。今週土曜日、ニューヨーク・クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで開催される『ザ・リング』主催のイベントで、ハムザ・シーラズとのメインイベントに臨む。
これまで長らく、ベルランガは「対戦相手の質が低い」と批判されてきた。アルバレス戦に挑んだことでそのイメージはある程度払拭されたものの、2024年9月14日に完敗を喫したのち、再び格下相手との試合が続いていた。
とはいえ、元タイトル挑戦者としての自負を持つベルランガには、大きな野望がある。キャリア全体にとってはもちろん、2025年の残りの時間をどう過ごすかという点でもそれは明確だ。
「この相手を倒して、年末はド派手に締めくくりたいんだ」とベルランガは語る。「それが俺の望みだよ。」