イギリス・ロンドン――ジャロン・エニス対ウイスマ・リマ戦のアンダーカードで、8ラウンドの完封勝利を挙げてアメリカでの成功を収めた英国の有望株ジ
ョルジョ・ヴィジオリが、クリスマスの1週間前に行われるマッチルームの興行でメインを務め、充実した2025年を締めくくる予定だ。
この計画は、プロモーターのエディ・ハーンとマッチルームCEOのフランク・スミスが『ザ・リング』との会話でともに認めたものだ。
「彼は素晴らしいパフォーマンスを見せた。次は12月に英国でメインを務め、その後は世界中で戦わせたい」と、マッチルーム入りした
ベン・ウィテカーの記者会見に出席するため帰国したハーンは語り、11月29日に予定されるウィテカー対ベンジャミン・ガヴァジ(ドイツ)のバーミンガム戦も紹介した。
その数日前、フランク・スミスはマーク・ティブスに指導を受ける有望株ヴィジオリを高く評価した。ヴィジオリは過去2年間、130ポンドのスーパーフェザー級上限に体を合わせようと試みた末に、現在はライト級での活動に落ち着いている。
レプトン出身のアマチュア卒である彼は、2023年にシニア・エリート・ナショナルズの140ポンド級を制し、同年11月のケイティ・テイラー対シャンテル・キャメロン第2戦のアンダーカードでプロデビューして以降、定期的なトレーニングキャンプを続けて安定した成長を見せている。
「彼は本当に素晴らしい。今、最高のポジションにいて、少しずつ自分を表に出すようにもなっている。リングの内外で自信に満ちた立ち振る舞いを見せているし、将来は大きな試合が控えていると思う」とスミスは今週『ザ・リング』誌に語った。
「
カーメル・モートンや
ザクイン・モーゼスとのやり取りを見ただろう。彼らはどちらも同じ興行に出場していた。これまで通りの成長曲線を維持し続ければ、彼にとって本当に楽しみな未来が待っている。今年中にもう一度リングに上がらせる予定だ」とスミスは語った。
ヴィジオリは、アメリカでの
スパーリング経験が自らの知名度を高めるきっかけになったと語り、彼の陣営も、今年初めにスパーリングを行ったモートン、そしてモーゼスとの将来的な魅力的カードを見据えて土台づくりを進めている。
ニュージャージー出身のサウスポー、ザクイン・モーゼス(5勝0敗、3KO)はフィラデルフィアで6ラウンド判定勝利を収めており、マッチルームのアメリカ拠点の選手陣の一員でもある。その中には、彼の年上の従兄でWBCライト級王者の
シャクール・スティーブンソンも含まれている。
一方、PBC所属の10代ファイター、カーメル・モートン(8勝0敗、6KO)は、すでに8ラウンド戦に進出しており、プロとしてより一歩先を行く存在と見なされている。彼は5月31日のカレブ・プラント対ホセ・アルマンド・レセンディス戦のアンダーカードでレニー・ビアモンテに判定勝利して以来試合をしていないが、ここ数週間はSNS上で次戦の発表を示唆している。
ティブスは『ボクシングシーン』に対し、海外での露出は知名度を高めるうえで有益だとしつつも、彼らは依然として伝統的なステップアップルート――サザン・エリア、イングリッシュ、そしてブリティッシュタイトル――を踏むつもりだと語った。これは、同じジムの仲間である
ジミー・セインズと
ジョージ・リダードがミドル級で示している道筋でもある。
「彼にもその(サザン・エリア王座の)ルートを歩ませたい。理由は、彼が非常に高い技術を持ち、すでに完成度の高い選手ではあるものの、まだメンタル面、成熟度、そして感情面での成長が必要だからだ。彼には世界王者になれる資質があると感じているが、まだ“完成品”ではない」とティブスは語った。
ハーンも4月19日にシェフィールドで
ケイン・ベイカーを4ラウンドTKOで下した試合後に同様の考えを示し、「もし自分の判断で進められるなら、もっと早くステップアップさせたい」と語った。しかしマネジメント陣は慎重な姿勢を崩さず、まずは経験を積ませてラウンドを重ねることを重視しているという。
それから6か月が経ち、実力ある相手に対して2戦連続で8ラウンドの判定勝利を挙げた今、その進むべき道はより明確になっている。