ドミトリー・ビボルは土曜の夜、サウジアラビア・リヤドで試合を観戦し、サウル「カネロ」アルバレスがウィリアム・スクールとの凡庸な12ラウンド判定勝ちにより、スーパーミドル級の4団体統一王者の座に返り咲く様子を見届けた。

この勝利により、WBC、WBA、WBO、The Ringの王者であるアルバレスは、昨年剥奪されたIBF王座も取り戻すことになった。

2022年5月、ビボルは統一およびThe Ring認定のライトヘビー級王者として、アルバレスと12ラウンドに渡る一戦を制し、カネロの175ポンド級王座獲得という野望に終止符を打った。

34歳のロシア人であるビボルは、メキシコの偉大な王者を打ち破るための効率的かつ効果的な戦略を示したが、それ以降、その戦略を再現できた者はいない。

次に挑戦するのは、パウンド・フォー・パウンドの名手、テレンス・クロフォード（41勝0敗31KO）である。彼とアルバレス（63勝2敗2分39KO）は、9月12日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで対戦する予定である。

「私はただ、自分自身でいただけで、恐れはなかった。カネロの対戦相手の多くは恐怖を抱いていて、自分の持てる力を出し切れないんだ」と、ビボルはDAZNのインタビューで語った。

「彼らは精神的にも肉体的にもガチガチで、パンチの数が少なすぎる。それが一番大きなポイントだと思う」

この発言からわずか数時間後、スクールはまさにその言葉を体現するかのような戦いぶりを見せ、IBF王座をあっさりと明け渡した。

アルバレスは淡々とした試合運びを見せたが、スクールはそれを打ち破ろうとする様子はなかった。キューバ人であるスクールは、複数階級制覇王者であるカネロよりも多くのパンチを繰り出したものの、ほとんどが効果的ではなく、キャリア最大のチャンスをものにするよりも、判定まで持ちこたえることに重きを置いているように見えた。

昨年10月、ビボルはアルトゥール・ベテルビエフとのライトヘビー級4団体統一戦に臨んだ。

ビボルは、恐れられるベテルビエフとの打ち合いを完全に避けることはなかったが、慎重さも見せ、必要最小限の場面でしか足を止めなかった。試合が進むにつれて徐々に自信を深めていき、接戦の末にマジョリティ判定で敗れはしたものの、その自信を今年2月の再戦へと持ち込んだ。

再戦ではビボルの攻撃意欲が増し、パワーショットにも積極的に取り組み、粘り強い戦いの末、自身の手でマジョリティ判定勝利を掴んだ。

このライバル関係は年内に決着を迎える予定である。

「11月か12月に、また試合のチャンスがあることを願っている」と、ビボルは語った。