時に、エディ・ハーンにできることは、ただ笑って見守ることだけだ。
プロモーターとして15年のキャリアを持つハーンは、これまでに自らの選手についての報道はもちろん、他のプロモーターの選手に関する噂話に対しても、常にコメントを求められてきた。
最近では、
コナー・ベンと
シャクール・スティーブンソンの対戦が話題に上がっている。この話の発端はスティーブンソン本人だ。オリンピック銀メダリストである彼は、この種の試合であれば階級を2つ上げる用意があると述べた。単なる噂話として受け流すこともできるが、ハーンはそれが単なる憶測にとどまらない可能性もあると認識している。
「面白いことに、スティーブンソンとベンの両方が同時にこの試合について私にメッセージを送ってきたんだ」と、ハーンはBoxing Newsに語った。
スティーブンソンとベンは、体格的にまったく異なる選手だ。スティーブンソンは過去に126ポンドで戦った経験があり、現在はWBCの135ポンド王座を保持している。一方のベンは、それよりもはるかに大きい。世界タイトルは未獲得だが、最近ではミドル級デビュー戦として
クリス・ユーバンク・ジュニアとの試合に臨み、敗北を喫している。
スティーブンソンは、敗北というものを知らない。一方で、ベンはそれを経験している。だからこそ今、彼はその借りを返すために全力を尽くしている。
マリオ・バリオス、デビン・ヘイニー、さらに
はジャロン・エニスの名前も対戦候補として挙がっているが、次戦はクリス・ユーバンク・ジュニアとの再戦になる可能性が高い。
一方のスティーブンソンは、
7月12日にニューヨークで開催される『Ring III』のザ・リング・マガジン主催興行にて、アグレッシブな挑戦者ウィリアム・セペダと対戦する予定だ。
ハーンは“スーパーファイト”を好む人物であり、スティーブンソン対ベンはまさにその枠に当てはまる。しかしながら、今のところ注目すべきはそれぞれの相手であるセペダとユーバンク・ジュニアだ。どちらも将来の計画を台無しにしかねない実力者であるため、ハーンは想定外の結果を避けたいと考えている。
とはいえ、両者が次戦を無事にクリアすれば、その試合をすぐにでも実現させる用意はある。
「今のところ、シャクールはセペダ、コナーはユーバンクとの試合が控えている。終わったら、実現させよう。」