今月初めには、
カラム・シンプソンがEBUスーパーミドル級王座の防衛戦で
ハムザ・シェラーズと対戦する可能性が示唆されていた。
しかし、29歳の王者シンプソンは、12月20日にリーズで開催されるBOXXER主催興行で、
トロイ・ウィリアムソンを相手に初防衛戦を行うことが決まった。
シンプソン対シェラーズ戦は、交渉がまとまらなければ火曜正午(中央ヨーロッパ時間)に入札へ進む予定だったが、バーンズリーの人気者シンプソンはクリスマス前に自主防衛戦を行うことを選んだ。なお、この試合の勝者は例外なく直ちにシェラーズと対戦するよう義務付けられている。
シンプソン(18勝0敗、13KO)は2019年6月にプロデビュー。2023年7月にはボリス・クライトンに10ラウンド判定勝ち(UD10)を収め、同年初めのBOXXERデビュー戦でセルソ・ネヴェスを3ラウンドでストップした後、3か月後にはメキシコのタフガイ、ホセ・マシアスにも10ラウンド判定勝ち(UD10)を挙げた。
29歳のシンプソンが注目を集めたのは、2024年8月に
ザック・チェリを相手に圧倒的な内容で12ラウンド判定勝ちを収め、英国およびコモンウェルス王座を獲得した時だった。その後、
初防衛戦でスティード・ウッドオールをTKOで下し、さらに6月7日にはステップアップを果たした。
その後、プロモーションは
BBCと独占契約を締結した。これにより、5か月ぶりの興行が来月ダービーで開催されることとなった。メインイベントは、延期となっていたフレイザー・クラーク対ジェイミー・チシケバによる英国ヘビー級王座決定戦だ。
ウィリアムソン(21勝4敗1分、15KO)は、小規模会場でキャリアを積み重ねたのち、2021年10月にテッド・チーズマンを10ラウンドTKOで下して英国ジュニアミドル級王座を獲得し、一躍脚光を浴びた。初防衛戦でメイソン・カートライトを退けた後、2022年12月には
世界タイトル挑戦を控えていたジョシュ・ケリーに12ラウンドの大差判定で敗れ、王座を失った。
その後、34歳のウィリアムソンは急激に調子を落とし、カオムヒン・アギャルコ戦(10ラウンド・スプリットデシジョン負け)を皮切りに、イシュマエル・デイビス、ジャヒ・タッカーにそれぞれ10ラウンド判定負けを喫し、3連敗を記録した。
しかし、このベテランは168ポンド級に階級を上げたことでキャリアに再び息を吹き込んだ。9月6日にサンダーランドで行われたマッチルーム興行で、
シンプソンが見守る中、イングランド王者マーク・ディキンソンを9ラウンドTKOで下す番狂わせを演じた。
なお、念のため付け加えると、筆者はEBUランキング委員会のメンバーである。
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