WBOウェルター級王者のノーマン(28勝0敗、22KO、1無効試合)は、自身のパワーに絶対的な自信を持っており、「すべての相手をKOできる」と信じている。しかし、今回のヘイニーとの対戦で最も嬉しいのは、「自分のボクシング技術が認められる機会になる」という点だと語っている。
6月19日、東京の大田区総合体育館で行われた試合で、ノーマンが日本の佐々木尽(19勝2敗1分、17KO)をKOしたシーンは、
ボクシング界全体から称賛を集めている。完璧なタイミングで決まった左フックが佐々木を完全にノックアウトし、2025年の年間最優秀KO賞の最有力候なっている。
佐々木戦のKOで得た評価やキャリアを変えるような大きな報酬に感謝している一方で、ノーマンは自分のリングIQやテクニカルスキル、その他の能力が過小評価されていると感じている。
ノーマンは、その能力をヘイニー(32勝無敗、15KO、1無効試合)との147ポンド級タイトルマッチで証明するのが待ちきれない。トゥルキ・アル・シェイク閣下は日曜日、サウジアラビアで行われるリヤド・シーズンの一環として、日時未定ながら
ノーマン対ヘイニー戦が開催されるとSNSで発表した。
「俺について勘違いしてる人がいるんだ。パンチャーだけだと思ってる。そこが間違いだ」とノーマンは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「落ち着きが見えないか?何も考えてないと思うのか?試合の中で組み立ててるのが分からないか?俺のスピードが見えてないのか?」
「実際のところ、フットワークを見ていないんだ。でもそれもヘイニーと戦える理由の一つ。彼のフットワークは素晴らしい。今のボクシング界でトップ5に入るレベルだ。だからこそ、自分のスキルを確立された相手にぶつけて試せる。実績ある相手に対して自分がどこまで通用するか、そこを見せたい。」
ヘイニーのボクシング技術、インテリジェンス、リングでの支配力は、彼が四団体統一のライト級王者となる原動力になった。
カリフォルニア州オークランド出身のヘイニーは、2023年12月に
レジス・プログレイスを圧倒してWBCスーパーライト級王座を加え、2024年4月にライアン・ガルシアにマジョリティ判定で敗れたが、その後ガルシアが禁止薬物オスタリンで陽性となり無効試合に変更されたため、無敗を維持している。
ノーマンは、ガルシア戦で3度のダウンを喫しながら最後のゴングまで立ち続けたヘイニーのハートと根性を称賛している。
5月2日にタイムズスクエアで元WBC/WBOスーパーライト級王者ホセ・ラミレス(29勝3敗、18KO)と戦い、判定勝ちを収めたものの非常に慎重すぎる内容で批判を浴びたヘイニーは、147ポンド級初戦となる次戦では序盤から積極的に攻めると予想されている。ノーマンは、自分の24歳の王者としてのパワーを感じた瞬間にヘイニーがその戦術を変えると確信している。
「ヘイニーは最初から自分の存在感を見せに来ると思う」とノーマンは語った。「ホセ・ラミレス戦の件もあるし、俺がまだ新人だから、自分がまだいるぞってアピールしたいはずだ。『俺はデビン・ヘイニー、ザ・ドリームだ』ってね。でも他の相手と同じように、俺が触れた瞬間に目の色が変わって全く違う戦い方になるんだ。」
Keith Idec は『ザ・リング』誌の上級記者兼コラムニスト。X(旧Twitter)では @
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