ザンダー・ザヤスがまだ10代の頃、ボブ・アラムは彼がいずれ世界チャンピオンになると信じていた。それが22歳で現実になったことに、彼は少し驚いている。
ザヤス(22勝0敗13KO)は、法的に飲酒が許される年齢になる前から、自分はビッグリーグに行く準備ができているとプロモーターに伝えていた。そして先週末、彼はそれが口先だけでないことを証明した。
土曜の夜、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン内フールー・シアターで行われたホルヘ・ガルシアとの12回戦では、ザヤスが不安な場面を見せることもあった。しかし、距離感をつかみ、フットワークを使ったボクシングに徹した末に、
ザヤスは空位だったWBO世界154ポンド(スーパーウェルター級)王座を手にした。ジュニアミドル級(スーパーウェルター級)には実力者がひしめいている。
セバスチャン・フンドラからバフラム・ムルタザリエフ、そしてその間にいる多くの選手たちまで、プエルトリコ出身のザヤスには険しい道が待ち受けている。
アラムはそうした対戦のすべてに興味を持っている。しかし、どの相手も平凡とはほど遠い一方で、アラムはまだこの階級に正式に上がってきていない、ある特定の選手に注目している。
「ザヤス対
ジャロン・エニスは素晴らしい試合になると思う」とアラムは
『ザ・リング』に語った。「本当に良い試合になる。エニスは本当に優れたファイターだ。これはビッグファイトになるだろう。」
エニスは間違いなく、ウェルター級時代において最高の実力者だった。対戦相手を圧倒することには何の問題もなかったが、体重との戦いにはもはや勝てなくなっていた。
4月12日、ニュージャージー州アトランティックシティのボードウォーク・ホールでエイマンタス・スタニオニスに勝利した直後、リング誌、IBF、WBAの王者だったエニスは、王座を返上し、階級を上げることを決断した。
皮肉なことに、エニスのプロモーターであるエディ・ハーンは最近、WBOランキング上位の
154ポンド級コンテンダー、ジョシュ・ケリーに対して試合のオファーを出したことを明かしている。ハーンは、この試合がWBOの最終挑戦者決定戦になる可能性もあると考えている。
エニスには確かな才能がある。それでもアラムは、自身の王者にエニスを避けるような指示を出すつもりはない。むしろ、エニスが現在ジュニアミドル級を主戦場にしていることを受け、長年この業界を率いてきたプロモーターとして、アラムはその試合を実現させることに前向きだ。
「この試合は、近いうちに実現する可能性がある。」