【ニューヨーク】— ザンダー・ザヤスが土曜夜、キャリア最大のチャンスに完璧に応えた。
22歳のプエルトリコ人であるザヤスは、プロ5年目にして初の12回戦に挑み、WBOジュニアミドル級王座決定戦でホルヘ・ガルシアを判定で下して無敗を維持。マディソン・スクエア・ガーデン・シアターで行われたこの試合で、彼は技術と正確さを武器に、ガルシアの変則的なスタイルに的確に対応し、多彩なパワーパンチとジャブを決め続けた。
終盤は足を使い、手数をやや減らしたものの、判定は文句なし。ジャッジのロビン・テイラーは119-109、トム・シュレックは118-110、トニー・パオリロは116-112と採点し、それぞれ11ラウンド、10ラウンド、8ラウンドをザヤスに与えた。
ザヤス(22勝0敗、13KO)は、セバスチャン・フンドラが指名試合を回避して返上したWBOジュニアミドル級王座を獲得。対するメキシコのガルシア(33勝5敗、26KO)は、WBOランキング2位の実力者だった。
試合後、ザヤスはESPNのベルナルド・オスナに語った。
「最高だよ。プエルトリコの誇りを世界のトップに届けられて本当にうれしい。」
ガルシアは防御を顧みず前に出続けたが、ザヤスの強打でダメージを受ける様子はなかった。ただしザヤスは、これまで一度もKO負けのないガルシアを相手に無用なリスクを避け、第7ラウンド以降はパンチを抑え、フットワークを重視した。
「ボクシングの基本、それが勝利への鍵だった」とザヤス。「打ち合ってしまえば相手の土俵。だからすべてはジャブから組み立てた。それが今日の勝因だ。」
この勝利は、プロモーターであるトップランク社とESPNとの独占契約(8年間)終了を飾る大会のメインイベントでもあった。
なお、ガルシア(28歳)は前戦で無敗のチャールズ・コンウェルに番狂わせのスプリット判定勝ちを収め、今回の王座決定戦にこぎつけたが、ザヤスの前では精彩を欠いた。第8~10ラウンドにかけて反撃を見せたものの、序盤で築かれた差は埋まらなかった。
試合のハイライトを以下にまとめる:
12R:残り1分20秒、ザヤスの左フックがガルシアの頭を跳ね上げる
11R:ザヤスの右→左ボディでガルシアの動きを止める。終盤はガルシアが反撃
10R:ザヤスが距離をとって打ち合いを避ける。ガルシアが明確に手数で優位
9R〜8R:ガルシアが距離を詰めてパンチ数を増やし、左右フックをヒットさせる
7R:ザヤスの左フックでガルシアの体勢が崩れる
6R:互いに右をヒット。ザヤスは左フックも決め、主導権を維持
5R:ザヤスが右を狙い撃ち、ガルシアが体勢を崩す場面も
4R:ザヤスの右がガルシアをロープへ吹き飛ばす
3R〜2R:ザヤスのコンビネーションが冴え、ガルシアはやや慎重に
1R:ガルシアが積極的に攻めるも、ザヤスがジャブと右で応戦
ザヤスは危なげない試合運びで世界王者の座を手にし、今後のスター候補としてその名をより強く印象づけた。
Keith Idecは『ザ・リング』の上級記者兼コラムニストである。X(旧Twitter)では @idecboxing で連絡可能。