ニューヨーク――
ウィリアム・セペダは、通常以上に
シャクール・スティーブンソンをノックアウトする動機を抱えている。
WBC暫定ライト級王者であるセペダは、7月12日にスティーブンソンを判定で下すことはできないと考えている。なぜなら、ニューアーク出身のスティーブンソンは「ホーム側の選手」と見なされているからである。2人によるWBC世界ライト級王座戦(12ラウンド戦)は、スティーブンソンの地元ニュージャージー州からほど近い
クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで開催される。
このことから、攻撃的なスタイルで知られるメキシコ人ファイターのセペダは、3人のジャッジ全員が自分に有利な採点をしてくれるとは思っていない。次回の
『ザ・リング』ペイ・パー・ビュー(PPV)興行の注目カードの一つとして、この試合が組まれている。
「自分の考えはKOしかない」とセペダは最近『ザ・リング』に語った。「10ラウンドになるかもしれないし、もっと早いかもしれないし、もっと遅いかもしれない。でも、ストップさせなければならないことは分かっている。ニューヨークに乗り込むんだ。ここは彼のホームだ。ジャッジは彼に有利になるだろうし、自分がジャッジに任せるわけにはいかない。だから、自分の考えはただ一つ。倒しに行く、それだけだ。」
スティーブンソン対セペダ戦のジャッジは、7月上旬までニューヨーク州アスレチック・コミッションによって承認されない。スティーブンソン(23勝0敗、11KO)のプロ戦歴のうち12試合は判定決着で勝っているが、それらの勝利の中に論争の的となった判定はない。
セペダ(33勝0敗、27KO)は、メキシコのサン・マテオ・アテンコ出身のサウスポーで、直近の2試合はいずれも判定勝利だった。相手はいずれも元IBF世界スーパーフェザー級王者テビン・ファーマーであり、どちらの試合もユナニマス(3-0)ではなかった。このことが、セペダのスティーブンソン戦におけるKOへの意欲をさらに強めている。
フィラデルフィア出身のファーマーは、時折セペダに接近して打ち合う展開を見せた。そのスタイルは主にセペダに有利に働いた。昨年11月、サウジアラビア・リヤドのANBアリーナで開催された第1戦(10ラウンド戦)では、セペダは第4ラウンドに予想外のダウンを喫したものの、立て直してスプリット判定で勝利している。
続く3月29日、メキシコ・カンクンのポリフォルム・ベニート・フアレスで行われた再戦では、
セペダがマジョリティ判定でファーマー(33勝8敗1分、8KO)を下した。セペダは、3階級制覇王者かつ2016年リオ五輪銀メダリストであるスティーブンソンが、ファーマーのように接近戦に応じてくるとは考えていない。
「ジムで精神面を鍛えてきたことだ」とセペダは語った。「彼がどれだけ『打ち合う』と言ったところで、実際に打ち合ってはこないと思っている。この試合をフィジカルなものにしなければならない。殴り合いに持ち込む必要がある。
でも、同時に賢くやらなければならない。突っ込んではいけないし、テヴィン・ファーマー戦で犯したようなミスは繰り返せない。でも、一度パンチを効かせて、ボディに当て始めたら、彼がその場に留まって打ち合うことなんてない。」
スポーツブック「ドラフトキングス」では、27歳のスティーブンソンがセペダ(28歳)に対して-1100の圧倒的有利とされている。なお、この『Ring III』興行には、
ブルックリン出身のエドガー・ベルランガ(23勝1敗、18KO)とイングランドのハムザ・シェラーズ(21勝0敗1分、17KO)によるスーパーミドル級12ラウンド戦もラインナップされている。
Keith Idecは『ザ・リング』のシニアライターおよびコラムニストである。X(旧Twitter)@
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