無敗のスーパーミドル級同士が激突した一戦は、2025年を代表する名勝負のひとつとなった。舞台はラスベガス、アレジアント・スタジアムで行われたカネロ・アルバレス対テレンス・クロフォード戦のアンダーカード。壮絶な打ち合いの末、結果はスプリット・ドローに終わり、クリスチャン・ムビリはWBC暫定168ポンド王座を守った。
WBCは、この決着のつかない結果と高まるファンの要求を理由に、即時リマッチを義務付けたと説明している。
モントリオール出身のクリスチャン・
ムビリ(29勝0敗1分、24KO)と、グアテマラ出身のレスター・
マルティネス(19勝0敗1分、16KO)は、10ラウンドを通じて激しい打ち合いを展開し、満員の観客を熱狂させた。この試合はNetflixを通じて世界配信された。互いにクリーンヒットを浴びせ続けたものの、どちらも決定打を与えることはできず、試合はフルラウンドへともつれ込んだ。
ジャッジのパトリシア・モース・ジャーマンは7ラウンドをマルティネスに与え、97-93でマルティネス勝利と採点。クリス・ミリオーレはムビリを96-94で支持し、グレン・フェルドマンは95-95のドローと裁定した。
CompuBoxの非公式集計ではマルティネスが優勢とされた。マルティネスは980発中412発をヒットさせ、ムビリ(787発中273発)より139発多く打ち込んでいる。
ムビリは試合前、アルバレスへの挑戦者として
ザ・リングのランキング1位に位置していたが、マルティネスはトップ10圏外だった。
しかしアルバレス(63勝3敗2分、39KO)がクロフォード(42勝0敗、31KO)に敗れてリング誌、IBF、WBA、WBC、WBOのベルトをすべて失ったことで、新たなランキングが動いた。現在、アルバレスがザ・リング1位挑戦者、キューバのサウスポー、
オスレイズ・イグレシアス(14勝0敗、13KO)が2位、ムビリが3位、そしてマルティネスが4位にランクされている。
Keith Idecは『ザ・リング』の上級ライター兼コラムニスト。Xでは @idecboxing でフォローできる。