あまり知られていないリマ(14勝1敗、10KO)は、アンゴラ出身の32歳。現在はポルトガル在住で、イングランド・ベッドフォードシャー州ルートンのシャムロック・ボクシング・ジムでトレーニングを積んでいる。見た目は、どちらかといえばフランスのサッカースター、キリアン・エムバペに似ており、“ブーツ”ことエニスにあっさり蹴散らされると見られている。
オッズ+1200の大穴であるリマは、プロモーターを持たずに世界各地を転戦してきたため知名度は低いが、その中で確実に結果を残している。直近3試合では、南アフリカ、カナダ、ドイツで無敗の相手を立て続けに破った。ただし、アメリカでの試合経験はなく、これまでエニス(34勝無敗、30KO)という元統一王者かつリング誌王者クラスの相手と戦ったこともない。
「素晴らしい才能を持っていても、チャンスを与えられないアスリートは多い」とリマはマッチルーム・ボクシングのYouTubeチャンネルで語った。「“ブーツ”はアメリカ出身で、最初からすべてを持っていた。俺はポルトガル出身で、最初から何もなかった。すべてを自分の力だけでやってきた。だから今こそ、自分のスキルとすべてを見せる時だ。この試合は、俺がベストの状態にある今という最高のタイミングで訪れた。自信はあるし、それを見せてやる……最高のキャンプを積んできたし、夢は生きている。[エニスは]“ザ・モンスター”の新たな姿を見ることになるだろう。」
リマは2023年、アーロン・マッケナに判定で敗れて以来、4連勝中だ。主要3団体で
トップ10にランクインしているものの、リング誌の154ポンド級ランキングではトップ10入りを逃している。
「人々は『どんどん強くなっている』と言う」とリマは語った。「“ブーツ”との試合で、みんなにそれを証明する。彼は全力で来るだろうし、俺もそうだ。準備はできている。きっと素晴らしい試合になる。」
エニスは、もっと名のある相手を選べたのではないかという批判を受けても動じていない。ボクシング界でも屈指の層の厚い階級において、自らの進む道を貫いている。
一方、リマのトレーナーであるマーヴィン・ターナーは、今週末エニスとファンに「驚きが待っている」と語った。
「彼(リマ)はアウェーで番狂わせを起こす達人だ。俺たちはいつも敵地で戦ってきた。ホームで試合をするなんてことはない。エニスにはこの感覚がわからないだろう」とターナー。
「彼は非常に危険な男だ。だが、実際にリングに上がるまで、その危険さを誰も理解していない。俺たちは非常に、非常に自信を持っている。」
Manouk Akopyan は『ザ・リング・マガジン』の主任記者である。 X (旧Twitter)およびInstagramでは@ManoukAkopyanで連絡可能。