タイソン・フューリー対アンソニー・ジョシュアは、長年にわたり実現可能なボクシング最大級の一戦として語られてきた。

そして今、その実現はかつてないほど近づいている。

『ザ・リング』が把握したところによると、元ヘビー級王者同士によるこの一戦は、2026年に開催されるリヤド・シーズンの興行でメインイベントとして行われる計画だという。ただし、その実現に向けては、フューリーとジョシュアがまず2026年初頭にそれぞれ別の試合を戦う予定となっている。

ジョシュアはまた、12月19日にマイアミで行われるNetflix配信の8回戦で、ジェイク・ポールと対戦する予定だ。

身長6フィート9インチのフューリーは、現統一王者で元2度のヘビー級4団体統一王者であるオレクサンドル・ウシクに連敗を喫した後、再び現役復帰する形となる。一方、36歳のジョシュアは、元IBF王者ダニエル・デュボアに5回KO負けを喫した試合からの再起を図る。

ジョシュアとフューリーが対戦間近と報じられたのは、今回が初めてではない。2021年には、英国を代表する両者がヘビー級4団体統一王者決定戦を行う寸前までこぎ着けていた。しかし、フューリーが第7ラウンドでデオンテイ・ワイルダーを圧倒的にストップした再戦後、ワイルダーが再戦条項を行使。その結果、両者は三度目の対戦を行うこととなり、ジョシュアはウシク戦に臨むことを余儀なくされる。

ジョシュア（28勝4敗、25KO）はウシクに判定負けを喫する一方、フューリー（34勝2敗1分、24KO）は2度のダウンを喫しながらも11回にワイルダーをストップし、年間最高試合候補となった激闘でWBCヘビー級王座を防衛する。ウシクはその後、再戦でジョシュアを下し、さらに2024年には37歳のフューリーを2度破り、初戦の勝利によってヘビー級4団体統一王者となる。

フューリー対ジョシュアは、両者のキャリアを通じてたびたび示唆されてきた一戦だ。たとえタイトルが懸からなくとも、実現し得る試合の中では依然として最大級のカードである。

そして、もし来年も両者が拳を交えることなく終わるなら、この対戦は近年のボクシング界における最大級の「幻の一戦」として語り継がれることになる。