トニー・ハリソンはブライアン・チャベスを4回KOで下した後、元統一ウェルター級世界王者
エロール・スペンス・ジュニアとの対戦を要求する。
ハリソン(31勝4敗1分、22KO)は、サリタ・プロモーションズ移籍初戦となった7月のエドワード・ウジョア・ディアス戦での10回判定勝ちを大きく上回る内容を見せ、デトロイトのフォックス・シアターで、アルゼンチン人のチャベスに対し、フックを巧みに回し込み、ボディをえぐる攻撃を重ねる。
試合後、元WBC・154ポンド級王者のハリソンはポーリー・マリナッジに対し、「エロールとの試合は、誰もが喜ぶはずだ。ファンが見たいものを見せよう」と語る。
スペンス(28勝1敗、22KO)は、2023年7月に、
最近引退した複数階級制覇王者テレンス・クロフォードに9回TKO負けを喫して以降、試合を行っていない。ただし、家族と過ごす長い休養期間を経て、準備が整い次第復帰すると語っている。
チャベスは複数回ダウンを喫し、レフェリーのアンセル・スチュワートが4回残り1秒で試合を止めた。この一戦は、WBAおよびWBCミドル級世界王座を懸けたケイ・スコット対オリビア・カリー第2戦の前座として行われた。
オーストラリアのスコットは、
9月19日の初戦で多数引き分けに終わった一戦ほどの劇的な展開はなかったものの、判定2-1(98-92、97-93、95-95)で勝利を収める。
スコットはジャブを起点に好スタートを切り、先に仕掛けて的確にヒットを重ねて序盤の主導権を握る。一方、カリーのプレッシャーは、41歳のスコットが近距離で巧みにボクシングし、そのスタイルを封じたことで機能しなかった。
カリーにも見せ場はあったが、それだけでは足りず、スコットは160ポンド級で統一世界王者となる。2026年に向けては、MVP支援の
タマラ・ティボーと、IBF/WBO王者
デズリー・ロビンソンが関心を寄せる存在となりそうだ。