初対戦がマジョリティー・ドローに終わってからわずか92日後、
オリビア・カリーとケイ・スコットは、激しく争われたあのリングに再び戻り、空位となっているWBAおよびWBC世界ミドル級王座を懸けて再び拳を交えることになった。
今回は10回戦の統一戦として、12月20日にミシガン州デトロイトのフォックス・シアターで行われるサリータ・プロモーションズ興行(
DAZN配信)のメインイベントを務める。状況はほとんど前回と変わらず、カリーはこの再戦が前回の延長線上となると予想している。
「また激しい戦いになると思う」とカリーは
『ザ・リング・マガジン』に語った。「どちらか一方が引くなんてことはないと思う。たとえ多少テクニカルになったとしても、前回と同じぐらいの激戦になる世界しか想像できない。絶対にそうなるし、私のスタイル的にも私はそういう展開にしていくつもりである」
両者は9月19日の初戦で、多くの時間を至近距離での打ち合いに費やした。41歳のスコットは立ち上がりが良く、序盤のラウンドでは鋭いパンチをより多く当て、(7勝2敗2分、2KO)のカリーを上回って試合を主導した。後半に入ると、カリーは手数とインサイドワークによって流れを引き寄せ、試合のテンポは最高潮へと達した。
最終ラウンドのゴングが鳴った時点で、両者の優劣はつけがたく、採点もその展開を反映したものとなった。36歳のカリーは、この結果に驚きはなかったという。ナサン・パーマーとビンセント・サンティーノの両ジャッジは95対95のドローと採点し、ローズマリー・グロスのみがスコット(4勝1敗1分)を98対92と支持した。
「接戦だったのは分かっていた」とカリーは語った。「ボクサーが『いや、絶対私が勝っていた』とか言うのは好きじゃない。自分をよく見せるための“言うべきこと”みたいなものがあるのは分かるけれど、私は正直に言う。コーナーに戻ったとき、『分からない』と思った。負けたとは感じなかったけれど、勝ったとも感じなかった」
「本当に誰かを支配しているときは、それを感じるものだが、今回はそうではなかった。『どうなるんだろう』と思っていたし、映像を見返した時も、ドローは妥当だと思った」
それでも、この判定が胸に刺さったことは確かである。特に、スコット戦の前にメロディー・ポプラヴァクとの試合でもスプリット・ドローに終わっていたからだ。
「気分は最悪である」とカリーは語る。「正直、負けと同じように感じる。結果として勝てなかったということは、やるべきことができていなかったということである。二度とあんな気持ちにはなりたくない。でも、ケイ・スコットが強烈な競争者だということは分かっている。前回は本当に互角だったから、再戦では勝利するためにもっともっと努力しないといけない」
すでにスコットとの20分の実戦経験を積んだカリーは、初戦からの小さな修正が、再戦で統一王者になるための決定的な差を生むと信じている。
「試合のペースはとても速かった。私はそういう展開に慣れているけれど、彼女があれだけペースを上げてくるとは少し驚いた」とカリーは語った。「ふだんは自分がそのテンポを作れると自信を持っているが、彼女は私のエネルギーに完全に合わせてきた」
「映像を見返して思ったのは、小さなことの積み重ねである。例えば、私はボディへの良い攻撃ができていたが、その多くは6ラウンド以降に起きている。もっと早く距離を詰めて、中に入るべきだった。あるいは、大きなパンチを当てて相手の頭をはね上げても、そのあとフックを続けられていない。そういう細かいところである」
「今はそうした部分をきちんと修正している。今回は違う結果になるであろう」