ラスベガス発――
セルヒー・ボハチュクは、土曜にアレジアント・スタジアムで行われるブランドン・アダムスとのリマッチで、前回とは違う結末を自信をもって描いている。
この10回戦・キャッチウェイト156ポンドの一戦は、
カネロ・アルバレス対テレンス・クロフォードのアンダーカードとして組まれ、メインカードがNetflixで始まる前にYouTubeでプレリムのメインとして配信される。
「4年前に大きなミスを犯した。リマッチですべて修正する」とボハチュクは『
ザ・リング』に語った。「あの時は若くて経験が足りなかった。判定まで行く感覚が分からなかったんだ。疲れていて、どうしてもKOを狙ってしまった。でも今の自分はあの頃とは違う。もっと賢く、技術も経験も増えた。今回はより強く、違う姿を見せる。準備はできている。」
ボハチュクは当時、スコアで69-63、68-64、68-64と大差をつけてリードしていたが、強烈な左フックでダウン。懸命に立ち上がったものの動きは覚束なく、レフェリーのラモン・ペーニャが試合をストップした。その時点でボハチュクは18戦無敗、全勝を6回以内のストップ勝ちで飾っていた。
「自分は負けたんじゃない。大きな学びを得たんだ」とボハチュクは振り返る。「ずっと前に出続け、自分のアゴは鉄だと思い込んでいた。彼は賢く、疲れたふりをしながら“一発”を狙っていた。KOを狙いにいった自分の大きなミスだったし、彼はいい教訓を与えてくれた。」
再戦に向けた準備として、30歳のウクライナ人ボハチュクは5年ぶりにカリフォルニア州ビッグベアの高地に戻り、マニー・ロブレス・トレーナーと共にキャンプを張っている。
「ビッグベアは自分にとって最高のキャンプ地だ」とボハチュク。「ここではトレーニングして、リカバリーして、食べて、寝るだけ。自宅で練習するのとは全然違う。誘惑も多いしね。ここではただひたすら練習あるのみだ。体調も最高だよ。」
ボハチュクはキャリア初黒星以降、8勝1敗の戦績を重ねている。昨年は
ブライアン・メンドサに勝利し、さらに
ヴァージル・オルティス・ジュニアとの激闘ではテキサスの強打者を2度倒すも、最後は判定で逆転され、マジョリティー・ディシジョン負けを喫した。
一方のアダムスは、キャリアを押し上げるはずだった大金星を活かすことができなかった。3年間のブランクを経て昨年7カ月間で3試合をこなし、直近の試合では
アンドレアス・カツラキスにスプリット判定で敗れている。
『The Ring』誌ジュニアミドル級6位であり、WBCランキング1位のボハチュクは、衰えを見せ始めたアダムスとの対戦を見込んでいる。
36歳のロサンゼルス出身アダムス自身も、そのイメージを逆手に取っており、最近公開された映像では「白髪混じりだが力強いベテラン」を演じていた。
「リマッチでは彼が年齢を重ねて動きが遅くなっているかもしれない。その時はきっと分かるはずだ」とボハチュクは語る。「もしそうなら、KOを狙っていく。」
Manouk Akopyanは『ザ・リング』の主任ライター。XとInstagramで @ManoukAkopyan をフォローできる。