ラモン・ローチが
アイザック・クルスと戦うために階級を上げたのは、行き当たりばったりの判断ではない。彼には明確な計画がある。
2人は12月6日、テキサス州サンアントニオのフロスト・バンク・センターで拳を交える。
「俺が勝てば、次はWBC王者スブリル・マティアス戦の順番が回ってくる」とローチは最近の記者会見で語った。
もちろん、クルスにも黙ってはいられない理由がある。WBC暫定140ポンド王座を保持するこのメキシコ人ファイターは、どんな相手にとっても厄介な存在だ。
マティアスに関して言えば、このプエルトリコ出身のファイターは7月12日、ニューヨークで
アルベルト・プエジョを下し、
2度目の140ポンド王者となった。
ただし、ライバルたちから次々と名前を挙げられているものの、
まずは義務挑戦者のダルトン・スミスと対戦しなければならない。両者は1月10日、ニューヨークの未定会場で対戦予定だ。
ローチにとって、クルス(28勝3敗1分、18KO)とマティアス(23勝2敗、22KO)を連破できれば、キャリアの地位と自信を大きく高めることになるだろう。30歳の彼は3月1日、
ジャーボンテイ・デイビスと対戦し、
物議を醸す多数決ドローという結果で世間を驚かせた。
ローチ自身を含め、多くの人々は再戦が行われると考えていた。しかしデイビス(30勝無敗1分、28KO)は再戦条項を行使したにもかかわらず、それを取りやめ、代わりに11月14日に
ジェイク・ポールとのエキシビションマッチを選んだ。
ローチは再戦を望んでいるものの、懇願するつもりはない。彼が集中しているのは、自身のレガシーを築くことだ。
「自分の練習に自信を持っている」とローチは言った。「世界で最も優れたファイターのひとりであることを証明したい。」